点火時期の調整方法(ポイント点火)

● 点火時期の調整方法(ポイント点火)
点火を調整するための覗き穴(タイミングホール)
1.まず運転席に向かって車体左のプラグがある位置を見ます。 2.フロントエンジンとリアエンジンの中央下 = オルタネーターの真上(ベルト先端の真上)にボルトがあります。 3.そのボルトが点火を調整するために必要な「タイミングホールの覗き穴」になります。 4.キックをして重くなった所で少しずつキックしていくと「点火時期マーク」~「圧縮上死点マーク」が現れます。
タイミングマークの仕組み
ショベル前期の~78年以前【78年前期以前】= 1200cc
・点火マーク「|」→ 圧縮上死点「・」の順番で表示されます(クランク = 反時計回り) ・ポイントで点火を調整する際には「点火時期マーク(|)」or「圧縮上死点マーク (・)」の両方で合わせられます。
ショベル後期の78年以降~【78年後期以降】= 1340cc
・点火マーク「・」→ 圧縮上死点「|」の順番で表示されます(クランク = 反時計回り) ・ポイントで点火を調整する際には「点火時期マーク (・)」or「圧縮上死点マーク (|)」の両方で合わせられます。
点火時期は、どこで合わせるのが良いの?
・「圧縮上死点マーク」で調整する方法が一番手間が掛からず・簡単シンプルなので、とてもおすすめでございます。 ・圧縮上死点マークで調整する方法はもっとも「三拍子」が出やすい調整方法になります。 ・圧縮上死点マークは点火時期が少し遅れ気味になりやすいので走りを重視される場合、後から必要に応じて...etc
エンジンがかかる仕組み(ガバナーについて)
・エンジンは「点火マーク(BTDC35°)」~「圧縮上死点(5°)」の間で火が飛べば...etc
重要
・点火時期が早い = 点火時期マークに近ければ近いほど「ケッチンがきやすく」なります。 ・点火時期が遅い = 圧縮上死点に近ければ近いほど「ケッチンはきづらく」なります。 ・点火時期は遅らせた方が...etc
点火時期マーク & 圧縮上死点の確認方法(分かりやすい方法です)
・前後プラグを取り外して手袋をした上でプラグホールに指を入れて確認する方法が一番分かりやすいです。 ・指を入れた状態でキックしていくと空気が吸われる所=圧力が掛かる所が、よく分かります。 ・上記の空気の圧力が感じた所から、ほんの少しずつチョンチョンとキックしていきまして、タイミングホールから点火マークを出せば分かりやすいと思います。 ・点火マークを簡単に出すコツ...etc
ポイントの見方 &
・運転席に向かって車体を右から見てエンジン真下にある○のカバーを「タイマーカバー(ポイントカバー)」と言います(2つのネジで止められています) ・アーリーショベルの場合は一番前にあるプッシュロッドカバーの右横にある○になります。 ・タイマーカバー(ポイントカバー)を開けた状態で中央にあるボルトの先=側面に付いているのが「ブレーカーカム」と言います。 ・カムを真横(ネジ山部分)を見ますと側面が五角形のようになっている事が分かります。さらによく見ると「狭い部分(フロント用)」と「広い部分(リア用)」があります。 ・この狭い部分(フロント調整用)は「ポイントギャップ(接点)を調整する際に必要」になりますので覚えておきます(ここを磨いたり調整したりの定期的なメンテナンスが必要になります) ・中央ボルトの左横にある●と●が横になって上下に密着している部分を「ポイントの接点=ギャップ」と言います(正式名称はコンタクトブレーカーです) ・すぐ上のネジ=アジャストスクリューを緩めて下側のギャップを動かす事で調整できます。すぐ上の配線へ繋がっています。 ・中央ボルトの真上にあるスポンジ状な物を「ヒール(フェルト)」と言います(フェルトが装着していない物は細くなっています。ゲゲゲの鬼太郎の"いったんもめん"風です) ・中央ボルトの真下にある円筒型(カマボコのような形)を「コンデンサー」と言います(コンデンサーは上部の配線へ繋がっています。よくパンクします) ・コンデンサー = イグニッションコイルから送られて...etc
ポイント点火の仕組み
1.IGNキーONで「イグニッションコイル(1次側の上下配線)」へ12Vの電気が流れます。
→ この段階ではプラグには電気が流れていないのですが、コイルには永遠と電気を流しているので常にコイルとバッテリーは消耗するので要注意です。
2.ポイントギャップ(接点の隙間)が閉じている間はコンデンサー側へ電気を貯め込んでいます。
→ ポイントが開いた瞬間にアースとして落ちないため、電気を逆に流してコイルの2次側(プラグコード側)へ大量の電気を送り込みます。
3.そして、エンジンの中でプラグに火がつく事でガソリン & 空気が混ざって爆発して点火する仕組みになっています。
キーをONにした瞬間バッテリーの(+)配線 → イグニッションコイル(上下配線側のみ) → ポイント → コンデンサーまで電気を流します。
この時、電気が流れているのは...etc
定期的にメンテナンスが必要な箇所
1.ポイントギャップ(接点の隙間)
→ 常に開いたり閉じたりして白く焼けて常に消耗しておりますので、耐水ペーパー(240番~400番)で磨く必要があります。
磨く目的は表面を整えて接点の均一する事が何よりも大切になります。
2.ヒール(フェルト)& ブレーカーカム
→ ヒールが摩耗して...etc
ポイントギャップ(接点の隙間)の不良 & 故障症状
・エンジンが始動不良になります。 ・アイドリングが...etc
コンデンサーの故障症状
・突然アイドリング中にエンストします。 ・エンジンが始動不良になります。 ・エンジンがかりづらい...etc
故障時の判断方法
マイナスドライバーのチェック方法
・キーをONの状態にしてポイントギャップ(接点の隙間)の”火花”を確認します。 ・マイナスドライバーをポイントギャップ(接点の隙間)へ直接あてないで火花が出る所から少し離した所(いったんもめんの形をしたヒール辺りがベスト)で...etc
導通のチェック方法
1.イグニッションコイルの一次側の上下配線のどちらかにあてます(片方ずつ両方検証していきます) 2.もう片方をポイントギャップ(接点)にあてて...etc
ペンタイプの検電テスターで点灯有無の調べ方
1.ペンタイプの検電テスターをイグニッションコイルの一次側の上下配線のどちらかにあてます(片方ずつ両方検証していきます)
2.キーをONにした状態で...etc
電圧のチェック方法
1.ポイントを開いた状態 or ポイント閉じた状態で電圧を測定する事が出来ます。
→ 判断方法
・ポイントが閉じた状態で...etc
ポイントの配線図
・ポイントからイグニッションコイルまで1本の配線が繋がっています。 ・ポイントの中では時計で言う12時の位置よりポイント用とコンデンサー用の配線が繋がっています。 ・ポイントの中で固定されている配線は「平型端子(オス)」or 「丸型端子(R1.25-4)」& 「コンデンサー用」の合計2本の配線が繋がっています。 ・イグニッションコイルはポイントから1本の配線と反対側にバッテリー(+)からの配線が1本で「合計2本のシンプル配線」になります(上下に1本ずつ繋がっていればOKです) ・配線の長さはフレームの下側を通す場合はダイナSと...etc
ポイントギャップ(接点の隙間)の調整
・準備する物は「0.45mmのシックネスゲージ」 + 「マイナスドライバー」になります。 ・ポイントギャップ(接点の隙間)の調整は中央にあるボルトの先のカム山が狭い方の(▲)の一番高い所に乗せるだけでOKです。 ・この段階ではタイミングホールに...etc
ポイント点火の調整方法
1.まずポイントギャップ(接点の隙間)を「0.45mm」に調整します。
この段階ではタイミングマークの事は忘れて気になさらないで大丈夫です(シンプルにポイントの隙間を調整するだけと思って下さい)
初めにキックし真ん中にある六角ボルト側面◆)のブレーカーカムの”カム山(側面)”の狭い方のフロント用をヒール(いったんもめんの形)に乗せた状態にします(狭い方がフロント用・広い方がリア用になります)
▲ ←このような感じで狭く尖っているフロント用を「いったんもめん」にあてた状態にします(●の広い方=リア用も要確認です)
↑この状態でポイントギャップ(接点の隙間)を「0.45mm」に調整します↑
左上にあるマイナスネジを緩めてから...etc
おすすめメーカー
・ポイント & コンデンサーは「アクセル」or「ブルーストリーク」がおすすめでございます。 ・ブルーストリークは...etc
ハイパーコンデンサー
・ポイント点火の方でコンデンサーのトラブルや故障が面倒な方は「ハイパーコンデンサー」に交換する事をオススメです。 ・半永久的に故障しないと言われているので「コンデンサーの交換」が不要になります。・ポイントギャップ(接点である隙間)のコンタクト面が荒れないのでメンテナンス回数も大幅に減ります。 ・通常のコンデンサーよりも火花が力強くなって掛かりやすくなります。 ・配線もシンプルで初心者の方でも簡単・安心です。 ・但し、稀にあるトラブル問題がございます
→ 詳しくは症状と解決策を含めて「【ハーレー全般で使える!】ショベルヘッドまとめメモ帳(困った時の故障&トラブルノウハウ集)」で解説しておりますので、ぜひご覧下さいませ。
交換手順
1.既存のコンデンサーは不要になりますので取り外して「ハイパーコンデンサー」に交換するだけになります。 2.ハイパーコンデンサーの配線は「イグニッションコイルのポイントが繋がっている配線と一緒に接続」して、
もう片方を「車体アース(-) or バッテリー(-)」に接続するだけでOKです。
ダイナSでも有効のようです
・ダイナSの場合:「イグニッションコイルの(+)配線」と「車体アース(-) or バッテリー(-)」に接続すればOKです。
稀にある原因不明のトラブル問題がございます
・症状:エンジン始動までは...etc
詳しい内容につきましては、ぜひ下記のハーレー内容をまとめたメモ帳をご覧下さいませ。
【ハーレー全般で使える!】ショベルヘッドまとめメモ帳(困った時の故障&トラブルノウハウ集
誰が見ても理解出来るように1つ1つ項目別に丁寧に分かりやすく解説した初心者向けの詳しい内容となっておりますので、他の解説や整備本で分からなかった方でも絶対に理解出来ると思います!
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当方の説明が少しでも分かりやすいと感じられましたら、ぜひショベルヘッドまとめメモ帳に目を通してご検討頂けますと本当に嬉しく思います(^-^)/
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