CVキャブのベストセッティング調整方法 簡単解説(ハーレー)
目次
● CVキャブレターの調整方法&ベストセッティング 簡単解説
CVキャブレターとは?
ハーレーダビッドソンが純正で採用していたキャブレターになります。
※ キャブレター = ガソリンタンクとエンジンの間にある架け橋のような存在になります。
一定容量までガソリンを貯めておきエンジンにガソリンを送り込んでバイクを始動&動かすために、とても大切な装置になります。キャブの一番の仕事は、エンジンを始動しやすくするためにガソリンと空気の割合を調整してくれる役割があります。
ハーレーの大きなエンジンであるビックツインのエボリューション(エボ)からツインカム(TC88)とスポーツスターに採用されておりました。
1988年から2006年まで18年間もの長い期間、ハーレー社に認められた日本製の純正キャブレターになっております。
※ 2007年以降は排ガス規制によりキャブ車からFI化(インジェクション車)の流れに伴いまして、日本ではキャブレター車の新車販売と同時に生産を終了してしまいました。
基本的に国産メーカーのバイクもCVキャブレターが採用されています。
CVキャブレター(京浜製/ケイヒン/ケーヒン/KEIHIN)= 日本製の安心・安定クオリティ = 各社バイクメーカーに認められて採用されている「純正キャブレター」と覚えておけばOKです。
※ CV = コンスタントバキュームの略で負圧式キャブレター = 一言で簡単に言いますと空気の力で自動的に補正して動いてくれるキャブと理解しておけばOKです。
CVキャブレターの魅力とは?
最大の特徴は、
1.安心・安定で高品質の「国産キャブレター」 2.エンジンの始動性良しの「トラブル故障知らず!」 3.なんと言っても歯切れの良い「三拍子サウンドが最高!」
これらの三拍子が揃った「最強のキャブレター」になります。
一言で簡単に言いますと「安心・安定・最高のキャブレター」になります。
ハーレー全般の車両に大変おすすめできます。
エボリューション(エボ)、ツインカム(TC88/TC96のキャブ化)、スポーツスター以外のショベルヘッド、パンヘッド、ナックルヘッド、サイドバルブにも大変おすすめでございます!
CVキャブの調整方法・ベストセッティング・エンジンの始動手順、よくあるトラブル事例を含めた大変奥が深い内容になっております。
誰でも理解できるように1つ1つ分かりやすく簡単に解説しておりますので、ぜひご覧になって頂ければ幸いです。
CVキャブにトコトンハマってしまった経緯と魅力とは?
過去に「ここまでやるかぁ~?」っと言われるくらいまでにハーレー純正で搭載されていたCVキャブレターに、とことん夢中になってハマってしまった経緯がございました。
その理由の1つとして、なぜだかハーレーに純正のCVキャブレターをつけているとハーレー乗りの間では馬鹿にされるような風潮がありました。
最近では少なくなりましたが、エボリューション、ツインカム(TC88)、スポーツスターは当然の事、ましては古いショベルヘッドやパンヘッドにつけてるであろうものなら尚更でした。
今でこそショベルヘッドにCVキャブを装着するのは当たり前になってきましたので、これにより徐々に人気が高まっているので個人的に、とても嬉しいです。
こんなにも優秀で素晴らしいキャブなのに、これが何とも切ない気持ちになると言いますか…
個人的には悲しく感じてしまいCVキャブを装着している方々の気持ちを考えると馬鹿にされる行為自体が本当に悔しい気持ちになってしまいました。
「まるでハーレー乗りは偉いんだ!」っといわんばかりに国産アメリカンを馬鹿にするような風潮と似ており、個人的にはあまり好きではない感じがしています。
確かに一度でもハーレーの鼓動と振動による楽しい乗り心地を経験してしまいますと国産アメリカンバイクには戻れない気持ちにはなってしまうというのが正直な本音ではあります。
しかし、馬鹿にする行為のそれとこれとは話は別だと思っております。
私は何か特別な魅力を感じるハーレーは大好きではありますが、国産バイクも同じくらい好きです(特にオフロードやカブ系が何かいいですね)
よくブランドにこだわる方がいらっしゃいますが、
当方は「100%純正パーツじゃなきゃだめだ!」といったタイプではなく純正品や高級ブランド品にも全然興味がなく、一切こだわらないタイプではあるはずなのですが…
なぜでしょうか?
なぜだかハーレーで純正採用された国産のCVキャブレターにおいては”馬鹿にされた風潮があっただけ”に愛着があると言いますか、
こうなってくると自分の目で見て徹底的に研究と深入りして試さない訳がありません(笑)
その上で、きちんと批評と検証しなければ、ただ単に人の噂に流されて終わってしまうだけですので、「本心から良くないな」と考えてしまいました。
何よりも良い結果に繋がれば、「実はCVキャブは凄かったんだ!」っと誇れるくらいに自信を持った嬉しい気持ちになりますね。
そして、この嬉しさと喜びを皆様と共有が出来るのが最高だと思っております!
さらにCVキャブレターで悪戦苦闘されている方や手こずったり苦労されて困っている方の手助けにもなります!なんか「恋しさと切なさと心強さ」みたいになってしまいましたね(笑)
お節介なのかもしれないのですが、
自分が経験した良い情報は、ついつい人に教えたくなってしまいます。
だからといって無理くり押し付ける行為はせず、こっそり系で知りたい人だけひっそり楽しんでいればいいという考えですね。
CVキャブに関わらず、何事においても権力と立場を利用するような威張ったりする行為は絶対にしないように心の底から心掛けています。
弱い者には手を差し伸べて強い者には立ち向かっていくではないですが、最終的には”人としての道筋の方がよっぽど大事”ではないかと個人的には思っております。
そんなこんなで、「これだっ!」と決めたからには行動は早いです。
早速、ダメ元でも”物は試しに!”と、ついつい興味本位でCVキャブに触ってみた所、どんどん深入りしてハマっていきまして、その魅力に惹かれていった経緯がございました。
まるで”ハーレーに初めて乗った時の感動的な面白さと興味を持ち始めた時のような感覚”でした。
これを分かりやすく表現しますと
「初めて補助輪なしで自転車に乗れた時の瞬間」や「初めてバイクに乗った時の嬉しい感動の感覚」に似ていましたね(笑)
これは皆様も、どちらかが共感して頂けると思うのですが、
特に”自転車の補助輪が取れた日”と初めてバイクに乗った瞬間に”加速していく瞬間と感覚”だけは、とても楽しく嬉しかった思い出がありますので、未だに頭の記憶に強く焼きついていますね。
もっと言うならば、初めてパソコンに触った時の感覚と90年代に設定を散々手こずった後に初めてインターネットへ接続出来た瞬間やホームページを見れた時の感動の感覚とも似ています。
さらに分かりづらくなってしまい申し訳ないのですが、
90年代に流行った対戦型格闘ゲームのストII(ストリートファイターII)で波動拳やソニックブームという必殺技を出せた時の感動と”ゲームセンターで見知らぬ人と初めて対戦した時の感動と衝撃”にも似ているかもしれません(笑)
そして、再び大人になってから奇跡的に感動する場面に出会える訳なのですが、
それが
1.初めてハーレーを購入して”見た瞬間と乗った時”
と
2.自分好みの見た目に"フルカスタムを楽しんでいた時間”
そして、最後にハーレーの中でも王道で王様であり、
3.一番凶暴で荒々しい乗り心地の年式に絞りに絞って探した"ショベルヘッドに乗り換えた日”
かなり久しぶりと言いますか、大人になってから忘れかけていた感覚と言いますか、見事に数年ぶりに楽しい日々の感動が蘇った次第でございました。
こうして自分の人生の感動と衝撃を振り返ってみると少ないながら意外とあるものですね!?
どうしても大人になるにつれて体裁(ていさい)という世間体を気にするあまり、楽しい事や感動をする機会は少なくなってしまいがちですが、冷静に自分の人生の感動と衝撃を振り返ってみると意外とあるものです。
皆様は、いかがでしょうか?
最近、何か楽しい事や感動する瞬間、場面に出会えていますか?一度しかない短い人生の中で、この世に生まれてきたからには本当に毎日x2を楽しむ事だけ考えた方が良いかも知れません。
それを改めて教えてくれたのが「ハーレー」や「ショベルヘッドの楽しさ」でもあり「バイクの魅力」でもあります!
もう1つ感動とは少し違う衝撃的な出来事で思い出したのですが、
あれは確か90年代に近所の古本屋で買った中古のゲームソフトの取扱説明書に”桃屋のごはんですよ(黒い海苔)”と”シチューが乾いた状態”で、ベッタリとこべりついていた時の衝撃が凄まじかったです(笑)
あまりにもインパクトが強すぎましたので、未だにしっかりと記憶として残っております。
この時に、中古で物を買うという事は、こういう予想を遥かに上回る斜め上の出来事があるんだな…っと中古に対してのトラウマを受けつつも勉強にもなった思い出がありました。
これは古いバイク、ハーレー、ショベルヘッド、中古のパーツを購入する時にも共通して同じ事が言えると自信を持って断言できます。
それなのにも関わらず、、、それなのにも関わらずですよ?
当方ではショベルヘッドは壊れやすいと噂では重々聞かされて分かっていながらも、
尚且、バイクの知識が何もないバッテリー充電やプラグ交換すらした事がない無謀な状態でも”ハーレー純正エンジンのショベルヘッドが欲しいという情熱”だけが勝ち誇ってしまいました。
それから無我夢中になって乗り心地が一番荒々しい年式のみに絞り込んで探しに探しまくりまして…
結局、全然これらの中古がいかに危険だという事を何も学習せずにショベルヘッドを購入してしまった経緯がございました(笑)
ついつい熱くなってしまい随分と話は飛んでしまいましたが、誠に申し訳ございません…
CVキャブの調整&ベストセッティングにするために大切な事とは?
ツインカム、エボ、スポーツスターは、もちろんなのですが、あえてショベルヘッドにもCVキャブは良いのではないか?という少し人と違う道をいって試行錯誤して検証を重ねておりました。
90年代にあったハーレーブームの時は、新車の時に、すぐ外されたりもしてましたね。
これらの最大の理由の1つとして「CVキャブレターは楽しくない」とよく言われています。
CVキャブレターは果たして本当に楽しくないキャブレターなのか?
これらを自分の目で実際に検証したく、その際にCVキャブの事を徹底的に調べ挙げまして、ショベルヘッドまとめメモ帳内にてCVキャブの大特集をやりました!
結論から言いますと、全然そんな事はありませんでした。
最高のキャブレターです。
なぜ多くの方は面白くないキャブというのか?
この理由を考えてみたのですが、単に本当の正しいセッティングが出来ていないために上辺だけで評価している方が多いからなのです。
これも仕方がない事なのですが、多くの方はスロージェット(SJ)とメインジェット(MJ)のみで調整するだけですね。
良くてもジェットニードルの棒(JN)をワッシャーで嵩上げ(かさあげ)程度でセッティングしているだけだと思います。
スロージェット(SJ)と言いますのは、エンジンの始動性~走り出しの途中の「アクセル開度0~25%まで」となります。
メインジェット(MJ)は街乗りで、ほぼ使うことがないくらいアクセル全開に近い状態の領域「アクセル開度75%~100%」になっています。
※ MJは50%~となっている事が多いのですが、50%~70%前後では全然使用されていないです。
ネットの情報やマニュアルにも全然CVキャブの”ジェットニードルの棒(JN)”に関するベストセッティング情報が掲載されていないので仕方がない事だと思うのですが…
実はSJとMJだけのセットアップは正しいセッテイングではありません。
CVキャブレターで乗っていて楽しく正しいセッティングを出すためには、
1番重要であり、”肝”となるのは「ジェットニードルの棒(JN)」になります。
ジェットニードルの棒(JN)と言いますのは、スロージェット(SJ)の走り出した直後の途中繋ぎから主に街乗りで1番多様されます。
低速~中速~高速の全ての領域の「アクセル開度25%~75%」をフルカバーしているといっても過言ではないくらいに、とてもx2重要なセッティングになっています。
キャブのセッティング時に勘違いされる事が多いのですが、SJ・MJ・JNは”走行している時に出ている速度領域”ではなく「スロットルを開けた開度具合」によってキャブのセッティングが適用されています。
分かりやすい例で説明しますと、
60km/hで走行していてもスロットル開度が25%しか開けていなければ、SJ+JNが適用されています。
いくら速度が出ていてもスロットルを75%以上開かなければ、MJは使用されないので無関係となります。
これらのキャブレターに関する基本的な内容からセッティング方法と手順についても「ショベルヘッドまとめメモ帳」では誰でも理解できるように1つ1つ分かりやすく簡単に解説しております!
SJとMJでセッティングした程度の乗り心地だけでCVキャブを評価(判断)していたならば、
きっと「つまらないキャブだ」といった同じ意見になる所でした…危なかったです(^^;)
きちんと深入りしてセッティングさえ出せれば、本当に素晴らしいキャブで間違いないです。
加速時の走りも、よくマイルドと言われるのですが、きちんとしたニードルを選択出来れば、かなりゴツゴツ感があって本当に楽しいです(笑)
安心・安定・すぐ掛かってトラブル知らずで尚且、本当に楽しい乗り心地のキャブになります。
CVキャブのセッティングがノーマルのままではSUキャブよりマイドルになるのは間違いない事が分かっています。
しかし、きちんとセッティングを出せば、SUキャブよりも加速時と走りに、かなりのゴツゴツ感(鼓動)があると思っています。
これは走行中に加速ポンプが効いている影響だと思いますが、なんというか加速時に乗っていて最高の楽しさがあります。
詳しくは後半で解説しておりますので、ぜひご覧下さいませ。
それくらいCVキャブが大好きで愛しております!(SUキャブやHSR42も大好きです)
CVキャブレターの調整方法(セッティングの基本)
・「スロージェット(SJ)」と「メインジェット(MJ)」を基本としてパイロットスクリュー(ミクスチャー)で燃料の調整をしてセッティングを出します。 ・ジェットニードル(棒)の高さの位置は5段階(一番上の1段目:濃い~一番下の5段目:薄い)で調整できる物もあります。 ・位置調整機能がなければ、ワッシャーをかまして調整をしたやり方が有名ですね。 ・先ほども解説いたしましたが一番重要なのは、この「ジェットニードルの種類(棒)」になります! ・エンジンが暖まった状態からミクスチャーを締めこんだ所から「2回転~2回転半戻し」が基準になります。 ・後は季節ごとに「1/8回転(7.5分)」~「1/4回転(15分)」づつ左右に回してアイドリングが一番高い場所を探して調整します。 ・正直、音だけで判断するのは難しいと思います。 ・パイロットスクリュー(ミクスチャー)なので左に緩める(反時計回りに緩める)と燃料が濃くなります。 ・時計回りに締めていきますと燃料が薄くなります。
CVキャブレターのよくあるトラブル
・当方では長年使用し続けて色々なトラブルを経験してきましたが、基本的に普通に使用する分には他のキャブレターに比べてトラブルらしいトラブルは発生しません。 ・ガソリンが漏れた場合、下のフロートのOリング & フロートバルブ+バルブシートのゴミの詰まりをチェックします。 ・根本的な原因になるガソリンタンク&ガソリンホースの錆やゴミの詰まりのチェックも欠かさずにチェックします。 ・パイロットスクリュー(ミクスチャー)の「Oリングが劣化」すると「二次エアを吸って不調になる」ので要注意です。
↓【ハーレー全般で使える!】ショベルヘッドまとめメモ帳(困った時の故障&トラブルノウハウ集)で安心・安定・優秀な「CVキャブの大特集」をやりました!
当方と同じく真冬の朝一による冷間時において一発で始動させる方法や出先の暖気後の再始動を楽々エンジンをかけるための秘訣とコツを知りたいの方はぜひです。
さらに詳しくエンジンが始動しやすくなるコツ(気温別/湿度別/季節別/加速ポンプの回数/空キックの回数/アイドルスクリューの位置/チョーク有無/冷間時の始動/暖気後の再始動(経過時間含む)/キャブごとに空キック時のアクセル全開or全閉め)につきましては、
「ショベルヘッドまとめメモ帳」へ誰でも理解できるように1つ1つ分かりやすく簡単に解説しておりますので、ぜひご覧になって頂ければ幸いです。
ショベルヘッドに関わらず、スポーツスター、エボリューション(エボ)、ツインカム(TC88/TC96)、パンヘッド、ナックルヘッドにお乗りの方に向けたベストセッティング情報もご用意しましたので大変オススメでございます!
ショベルまとめメモ帳に含まれている「CVキャブレターの内容一覧」
01-b.【キャブ調整】 各キャブレターの基本・種類・特性・特長・調整の仕方から主なトラブル症状・セッティング情報を解説!.txt
CVキャブレターの「ジェットニードル(棒)に関連するベストセッティングの情報」は雑誌やネットの記事でも全然出てこないと思いますので、ぜひ【ハーレー全般で使える!】ショベルヘッドまとめメモ帳(困った時の故障&トラブルノウハウ集)をご覧下さいませ!
【画像】CVでベストセッティングが出た時のプラグの焼け具合を4枚追加いたしました。
CVでセッティングが出ない方はプラグの碍子(がいし)と呼ばれる = 新品状態だと”プラグの白い部分の所”が「真っ黒」or「真っ白」になっているのではないでしょうか?
CVキャブを装着している多くの方は「濃すぎの状態」or「薄過ぎの状態」どちらか片方の極端な状態になっている方がほとんどだと思います。
この原因は「スロージェット(SJ)」&「メインジェット(MJ)」+「パイロットスクリュー(ミクスチャー)」の調整と交換だけですと必然的にそうなります。
そうなるように出来ているのです。
だから、CVキャブはつまらないと評価されがちなんです。
多くの方がスロージェット、メインジェット、良くてワッシャーの嵩上げ(かさあげ)程度の「調整しかしていないからなんだっ」と徹底的に調べて判明いたしました!
↓CVキャブで「ベストセッティングが出る」と、こんな感じで綺麗に焼けます! ↓
→ サンプル画像として4枚のベストな焼け具合を公開中です(プラグの状態)
1枚目~4枚目まで、もっともベストな焼け具合状態になっています。
1枚目~3枚目の画像は、それなりに走行した後のもっともベストな状態になります。
→ 少し補足しますと2枚目と3枚目の画像は、安い化学合成オイルを入れた際に少しだけオイル被りをしてしまったので、改めて新品オイルへ交換した直後に撮影した画像状態になっています。
化学合成オイルを簡単に説明しますと、通常の鉱物油と比べて浸透力が強めのオイルになるのですが、高熱と寿命に強い優秀なオイルになります。ショベルヘッドに化学合成オイルはガスケットによっては良いのですが、激安の化学合成オイルだけは絶対に購入してはいけません。これも散々、色々なオイルを試して判明いたしました。
少しだけ先端が黒いのは古いオイルの滲みが残ってしまったせいなのですが、ご覧の通りよくありがちなオイル被りのテカリは消えていますので、その後は正常になって綺麗に焼けているのが何よりの証拠ですね。
4枚目の画像は、比較用として新品プラグへ交換直後に撮影しました。まだ本格的に焼ける前の状態なので若干白よりですが、これから本格的に焼けますと1枚~3枚目のベストな状態になります。
ショベルまとめメモ帳には、あまり経験する事が出来ない完全にオイル被りをした要エンジンOH状態(バルブ曲がり、ガイド割れ)のもっと酷いプラグ状態の貴重な画像もご覧になって頂くことが出来ます!
プラグの焼け色具合を見る時に一番肝(キモ)となり、もっとも重要となるのは、
・プラグの新品状態が真っ白い部分 = 碍子(ガイシ)と言われる真ん中部分の色合いを見ます
→ 街乗りでもっとも多様する、この碍子部分が綺麗な色に焼けるかどうかが重要になります。
碍子部分は発進後の加速中~街乗り走行中の25%~75%(ジェットニードルの棒(JN)/スロージェット+ミクスチャー)が関係してきます。
ネジ山から続く○になっている外形の外フチはアイドリング~発進直後の0%~25%(スロージェット+ミクスチャー)になります。
プラグの火花が出る電極裏面の□はアクセル全開に近い高速域の75%~100%(メインジェット)になりますので、街乗りでは重要ではありません。
プラグの焼け色具合の状態が
・黒色~真っ黒い焼け具合状態
→ 完全にガソリン(燃料)が濃いセッティングの状態になります。
但し、近場や短距離ばかり走っている場合に限り真っ黒い状態になりがちですね。
完全に乾いた状態であれば問題ないのですが、テカった状態で湿っていたりしたら何らかの問題ですね。
・焦げ茶色~かなり濃く焼けたダークブラウン色の焼け具合状態
→ まさに完璧のベスト・オブ・ベストセッティングです。
試行錯誤して、ショベルヘッドには一番ベストセッティングの状態だと分かりました。
きつね色を、さらに濃くこんがり焼けた状態の色 = こげぱんの頭のてっぺんの色と思って頂けると分かりやすいと思います。
まさに画像通りの状態になります。
・きつね色(茶色)
→ 国産バイクではベストと言われているのですが、ハーレー全般やショベルヘッドでは薄い調整セッティングになります。
・薄茶色(白がかかった薄い茶色)
→ さらに薄い調整セッティング状態ですね。
・白色(ホワイト色)
→ 一番薄い調整セッティング状態になります。
最新ハーレーでは排ガス規制のため、当たり前のようにプラグが白色状態で薄いセッティングが普通になっています。
インジェクション(FI)では電子制御にて自動的に調整してくれるので問題はないのですが、一昔前のキャブレター車の場合は薄いセッティングは何かと弊害が出て問題になる事が多いですね。
実は古いハーレーにおいてはオーバーヒート(熱を持ってダウンしてしまう状態)を起こしやすくなりますので危険な状態だったりもします。
その対策として、ハーレーにおいては多少濃いめのセッティングが良いと言われていますね。
このように色々と検証してきましたが、先ほどのサンプル画像1枚目~4枚目の「焦げ茶」くらいのセッティングが乗っていて一番気持ち良く走れて燃料効率(燃費)もベストだと分かりました。
自分なりに一生懸命セッティングを試行錯誤して分かった事は、
1.極低速の下から上まで物凄く気持ちが良い加速感と伸びがあった状態にて 2.ショベルヘッド特有のドコドコ感(ゴツゴツ感)と鼓動を残した 3.最高の乗り心地がベストセッティング状態
になる事も判明いたしました!
セッティングがでないと加速中にもたつき詰まりが発生 & つまらない乗り心地(スムーズすぎて全然ゴツゴツ感がない薄いフィーリング)になります。
最大の特長はショベル特有の
1.乗っていて楽しい”ドコドコ感(ゴツゴツ感)”を残しつつ 2.加速では綺麗に下から上まで吹け上がり(詰まりが一切なし) 3.エンジンの始動性良し & 真冬の暖気も早く終わり、さらに燃費も良いです!
もうここまできたら何も言うことがありません。
これこそが素晴らしい「本当の三拍子」だと思っています。
↑正直、HSR42と交換&比較してもあまり変化を感じられないくらいの乗り心地とポテンシャルをCVキャブレターは持っています。
ベストセッティング情報があまりにも少ないので、多くの方に知られていません。
このままCVキャブレターに深入りせずに、よくありがちな単純にジェットニードル(棒)にワッシャーをかます調整だったり、SJ・MJのみを交換しただけの極端に「薄い」or「濃い」状態で乗ると確かに世間で言われている、とてもつまらない乗り心地でした。
・ドコドコ感が全然感じられずスムーズに吹け上がるだけで本当に楽しくなかったです。 ・濃い状態だと1速、2速で、すぐに吹け上がってしまう症状、途中で引っかかり症状や、もたつきがあり全然楽しくなかったです。
ショベルヘッドやエボリューション(エボ)で、純正ノーマルのCVキャブレターがつまらないと言っている方の理由がようやく分かった気がします。
CVをポン付けの薄い状態で、きちんとセッティングを出さないまま試乗すると確かに本当につまらないという事なのです。
これは間違いなさそうです。
この状態では、すぐにCVキャブレターを交換したくなる気持ちも分かります。
当方もそのままで終わっていれば「CVキャブは、なんてつまらない乗り心地なんだ」で終わり勘違いする所でしたが…
しかし、諦めずに何度もx2 試行錯誤を繰り返して「ショベル x CVの組み合わせでベストセッティング」を出したら評価が180度ガラリと変わりました。
逆にCVキャブレターのポテンシャルの高さに驚かされました。
ここも大変重要な内容になるのですが、
最大の特長は良くありがちな
・フルチューン ・ダイノジェット(サンダースライド)等...etc
上記の改造・導入は一切不要なのです!
余計な高い費用を掛けずに「本体の加工等も一切なし」で純正ノーマル本体のまま超絶シンプルにベストセッティングが出せるのです。
これが不思議な事に、全然知られていません。
何事においても最終的には「シンプルがベスト」だという事が良く分からせられます。
【CVキャブの年式による違い(年式違いにより乗り心地が変わるのか・ジェットニードルの種類の違い・加速ポンプの量・本体の形状・細かい部品の違い...etc)】を細かく追加いたしました。
前期と中期以降では細かな違いがあります。
【ショベル用のCVベストセッティング情報を更新】さらに季節ごとに煮詰めた詳しい「ベストセッティング情報」を追加いたしました。
SU・HSR42・Eキャブはキャブレターのセッティング(調整方法)が簡単ですが、「ショベル x CVでベストセッティング」にするために長年悩み続けました。
エボ&ツインカムに乗っている方もぜひです!
エボ&ツインカム共通の「CV用のベストセッティング」を追加いたしました。
走り・加速・燃費も完璧だと思います
CVキャブは適当なセッティングでも走ってしまうせいなのか?
正しいベストセッティングになっていない方が大多数だと思います。
<例>
低速は良いけど走り出すと加速中や中速域が濃すぎる or 薄すぎるといった極端の症状等が出るからです。
ジェットニードル(棒)の関連の情報も少ない故に正しいセッティングを行う難易度は高いです。
HSR42のように細かいセッティングが出来たりSUキャブのようにシンプルなセッティングだったら良いのですが、CVキャブはニードル情報が少ないためにベストセッティングが出た時の走りの感動は忘れられません。
【スポーツスター・旧アイアン(883cc/1000cc/1200cc/Buell)に乗っている方もぜひです!】
883cc(~04)・1200cc(~03)・1000cc(XLH)・Buell(1200cc)のベストセッティングを追加いたしました。
【CVキャブのベストセッティングによる空燃比(ガソリンと空気の比率)】を追加いたしました。
理想的な空燃比は「14.7」と言われています(CVで13~14.6前後のセッティングが出ています)
【ショベルでセッティングが出ない方へ】
意外と知られていないのですが【重要】ジェットニードルは年式ごとに大きく変わっていますので曖昧にセッティングされている方は要注意です。
ニードル1本で乗り心地が全然変わります。
SJ(低速スロージェット)& MJ(高速域のメインジェット)だけでセッティングされている方が多いために一番加速で多用する中速域が「濃すぎる状態」or「薄すぎる状態」といった極端なセッティングになっている方が大多数だと思います。
プラグの碍子=白い部分が真っ黒 or 真っ白ではないですか?
ジェットニードルの「太さ」だけの問題だったら比較も簡単なのですが、CVのニードルは太さ以外に「長さ」もそれぞれ異なるので、ややこしくなっています。
ベストセッティングするためにおすすめニードルのご紹介もあります。
(例:アイドリングの調子は良いけど走り出すと中速だけが濃い or 薄い感じがする・三拍子が出ない・なんか吹け上がりが悪い・重たい感じがする・燃費が悪い・プラグが白い・プラグが綺麗に焼けない・スムーズすぎる薄い乗り心地で飽きる...etc)
【CVキャブでも乗り心地が全然変わります】
ジェットニードル(21種類以上も存在します)を1本変更するだけで全然乗り心地が変わります・交換してすぐに体感出来るレベルです。
重要なのは街乗りで、もっとも多用する(低速~中速域のジェットニードル)の調整になります。
【ベストセッティングを出すために必要なオススメのジェットニードのご紹介】
現在でも単体で入手可能です(ショベルヘッドまとめメモ帳には入手先の紹介あり)!
ショベル、エボ、ツインカム、スポーツスター共通でオススメのベストセッティングが出るジェットニードルがあります。
【好みのジェットニードルの入手方法】
ご希望のジェットニードル(JN)を入手しやすいようにCV本体に入っているJNの品番表をまとめてみました。
例:「NOKK(品番)のジェットニードルが欲しい場合は”27490-96(CV品番)・緑x白字(シールの色)”のCVキャブ本体に入っています」
・【画像】CV用の21種類以上あるジェットニードルの低速・中速・高速域の太さ&長さの違い ・セッティングの濃さ&薄さもひと目で分かる数値比較チャート画像を3枚+PDFを1枚追加いたしました。
JN1本で乗り心地も変わります。
・【画像】ジェットニードルの比較画像(長さ・太さの違い)を追加いたしました(詳しくは数値のチャート表で比較するのがベストです) ・【画像】スロットル(アクセル)とジェットの関係性のグラフ表を複数枚追加いたしました。 ・【アフター音】CVキャブで走行中にマフラーからアフター音が悩み続けている方へ ・なぜかCVキャブに限り走行中にアクセルを戻した時だけアフター音が出てしまう問題で解決まで時間がかかりましたが原因が判明しております。 ・【故障してしまったら…】チョークケーブルに要注意です!
意外と知られていない根本のプラスチックナット部分の詳しい解説を追加いたしました。
取付&取り外し方法・パーツ入手先有り(なぜかよくあるハーレーショップのネオファクトリーやガッツクローム等では売られていません)
・【チョークが問題で濃い状態に…】こちらも意外と知られていないのですが、チョーク根本部分のニードル&スプリングも年式によって異なります。そのまま使用しているとチョーク垂れ流しの濃い状態で正しいセッティングが出ませんので要注意です(意外と気づかずに使っている方も多いのではないでしょうか?) ・【バックファイヤー & アフターファイヤーとは?】それぞれの出やすい傾向と意味 & 故障時にも出やすい事例を分かりやすく複数まとめております。 ・【CV本体の違いまとめ】CVキャブの「初期型」と「中期型以降」の細かい本体の違いをまとめました(所々細かく変わっています) ・【キャブからの二次エアー】負圧ニップル(真鍮ゴールドの穴)を塞ぐ方法を追加いたしました。 ・【画像】黒いゴム状のダイヤフラムにあるスプリングの長さの違いを追加いたしました。これも年式で変わっています。 ・【画像】ニードルジェットの向きを追加いたしました(上下間違いやすいので要注意です!)棒のジェットニードルと間違いやすいですね。ニードルジェットは棒の受け側の部分になります。 ・【動画】バキュームダイヤフラムの正常動作の動画を追加いたしました。 ・【豆知識】上部のバキュームピストン(ダイヤフラム)を交換される方へを追加いたしました。 ・意外と知られていないコツと大切な内容になります。 ・CVキャブの「バキュームピストン(ダイヤフラム=ゴム部分)のトラブル」&「画像(新品・劣化の比較)」を追加いたしました。
→ ダイヤフラム(ゴム部分)の状態・新品 & 劣化版との比較になります。
見た目が正常でも要注意です。
過去に当方もかなり苦戦したトラブルで経験しているのですが、このバキュームピストンのダイヤフラムゴムの劣化により、これが非常に厄介な故障症状になります。
実際に経験した故障前兆・トラブル症状・ダイヤフラム(ゴム部分)のみを交換する方法 & コツを分かりやすく解説しておりますので、ぜひです!
【フロート(油面)の動作 & 意味を分かりやすく解説!】を追加いたしました
→ フロートの動作から油面の高さ&低さの意味や動作・フロート設定によるガソリンの濃い・薄いを調整方法を含めて分かりやすく解説させて頂いております!
自分自身が全然分からなかった当時、油面の高さや低さ と 濃さ・薄さの関係性とフロートの動作をイメージ&理解するのに苦労しましたので、プッシュロッドの調整並みに理解するまでにお時間が掛かりました。
油面の高さの意味や動作をイメージ出来ずイマイチ理解されていない初心者の方へ向けて分かりやすく理解出来るように心掛けて解説しております!
これを見て仕組みを理解すれば「完璧にフロートの動作を理解して調整出来るようになります」ので、出先でキャブからのオーバーフロー(ガソリン漏れ)も怖くなくなります!
他に下記の記事でも説明させて頂いているのですが、
→ 季節問わずエンジンが掛かりづらい方 & 冬になると極端に掛からない方は絶対に必見です!
よくバイク屋さんでは都合の良い言い訳の1つとして「車両によって癖や個体差が違う」とか言われますが、どんなショベルヘッドであっても基本的にはエンジンの掛け方が違う程の個体差なんてありませんでした。
「個体差がある」なんていう事は都市伝説に過ぎませんでした。
これもしいて言うならば、特にエンジンの修理(OH=オーバーホール)をした直後の車両と、それなりに走行してアタリが出た車両でエンジンの掛け方の儀式やキャブレターのセッティングが変わってくるという事も当方の経験から判明しております。キックの重さも肌として感じられる変化がありました。
実は、これらの内容は個人的に、とても重要な内容ではないか?と思っています。
上記を追加した内容が、
・「エンジンの状態(圧縮の変化)= キックの重さによってセッティングは変わるの?」を追加いたしました。 ・「CVキャブレターのベストセッティング情報(まとめ含む)」を更新いたしました。
→ 一般的に世に出回っているセッティング情報はエンジンがある程度、落ち着いている状態の時の内容が多いです。
当方もこれに気づかずに真に受けてセッティングしていた事があったのですが、まさか○○○だったとは!?の結論でした。エンジンをOHされている方は絶対的に必見の情報です!
当方の経験談(エンジンOH後、走行距離とキック感触の変化)と合わせてまして、ぜひ参考にして頂ければ嬉しく思います。
最後に
CVキャブレターは「安心・安定・最高!の三拍子キャブレター」だと思っています。
当方のベストセッティングでは以下のようになっています。
1.最高の楽しい乗り心地になります!
→ 加速中はショベルのドコドコ感、ゴツゴツ感と鼓動維持/個人的にSUより好きな乗り心地です!
2.安心・安定で滅多にトラブルもなく燃費が素晴らしいです!
→ 国産の安心・安定で街乗りでも燃費が最高に良いです!
3.真冬でもエンジンのかかりが良くて暖気時間も非常に短いので、すぐ出発です!
→ アイドリングでは「気持ちが良く・歯切れの良い三拍子が安定」して出ています!
さすがハーレーが18年間も純正で採用していただけありますね!
個人的に、ついつい何事も深入りしてしまうタイプなのですが、CVキャブレターの事が良く知れたので結果的に本当に良かったです!
CVキャブ最高です(^-^)/
ぜひ皆様も最高のCVキャブライフを手に入れて下さいませ!
ショベルヘッドまとめメモ帳では下記の内容にて1つ1つ分かりやすく解説しております。
01-b.【キャブ調整】 各キャブレターの基本・種類・特性・特長・調整の仕方から主なトラブル症状・セッティング情報を解説!.txt 07-d.【キャブ選び】 どんなキャブを選べば良いの?(乗る用途に合わせたキャブレター選びを解説)・エアクリーナー交換時のセッティングの必要性を解説.txt
詳しい内容につきましては、ぜひ下記のハーレー内容をまとめたメモ帳をご覧下さいませ。
【ハーレー全般で使える!】ショベルヘッドまとめメモ帳(困った時の故障&トラブルノウハウ集
誰が見ても理解出来るように1つ1つ項目別に丁寧に分かりやすく解説した初心者向けの詳しい内容となっておりますので、他の解説や整備本で分からなかった方でも絶対に理解出来ると思います!
ハーレーによくありがちな故障&トラブルに関する知識が誰でも簡単に身につきまして
初めてのハーレーや古いバイクを購入して1円でも安く維持していくために失敗や後悔をしないための秘訣とトラブル経験ノウハウ集の対策になっております!
皆様にハーレーに関する「こういう事が知りたかったんだよ」と思って頂けるような内容に凝縮して全て解説した上で重要な要点だけをまとめた集大成になっております。
当方の説明が少しでも分かりやすいと感じられましたら、ぜひショベルヘッドまとめメモ帳に目を通してご検討頂けますと本当に嬉しく思います(^-^)/
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