キャブレターのセッティング調整方法
目次
● キャブレターセッティング&調整 簡単解説
はじめに
気持ちよくバイクに乗るためにはキャブレターの正しいセッティング(調整)は、とてもx2大切になります。
多くの方はスロージェット(SJ)とメインジェット(MJ)だけの調整が多いですね。
そして、パイロットスクリュー(ミクスチャー)/ エアスクリューの回転部分を回して調整していると思います。
良くてもジェットニードルの棒(JN)をワッシャーで嵩上げ(かさあげ)程度でセッティングしているだけだと思います。
これだけではベストセッティングにならない事が多いです。
スロージェット(SJ)とは?
スロージェット(SJ)と言いますのは、エンジンの始動性~走り出しの途中の「アクセル開度0~25%まで」となります。
メインジェット(MJ)とは?
メインジェット(MJ)は街乗りで、ほぼ使うことがないくらいアクセル全開に近い状態の領域「アクセル開度75%~100%」になっています。
MJは50%~となっている事が多いのですが、50%~70%前後では全然使用されていないです。
スロージェットとメインジェットだけのセッティングは正しくないの?
ネットの情報やマニュアルにも全然キャブレターの”ジェットニードルの棒(JN)”に関するベストセッティング情報が掲載されていないので仕方がない事だと思うのですが、
実はSJとMJだけのセットアップは正しいセッテイングではありません。
ジェットニードル(JN)とは?
キャブレターで乗っていて楽しく正しいセッティングを出すためには1番重要であり、”肝”となるのは「ジェットニードルの棒(JN)」になります。
ジェットニードルの棒(JN)と言いますのは、
スロージェット(SJ)の走り出した直後の途中繋ぎから主に街乗りで1番多様される低速~中速~高速の全ての領域の「アクセル開度25%~75%」をフルカバーしているといっても過言ではないくらいとてもx2重要なセッティングになっています。
キャブ調整はスロットル(アクセル)の開けた開度具合と関係しているの?
キャブのセッティング時に勘違いされる事が多いのですが、SJ・MJ・JNは”走行している時に出ている速度領域”ではなく「スロットルを開けた開度具合」によってキャブのセッティングが適用されています。
分かりやすい例で説明しますと、60km/hで走行していてもスロットル開度が25%しか開けていなければ、SJ+JNが適用されています。
いくら速度が出ていてもスロットルを75%以上開かなければ、MJは使用されないので無関係となります。
これらのキャブレターに関する基本的な内容からセッティング方法と手順についても「ショベルヘッドまとめメモ帳」では誰でも理解できるように1つ1つ分かりやすく簡単に解説しております!
SJとMJでセッティングした程度の乗り心地だけでキャブレターを評価(判断)していたならば、きっと「つまらないキャブだ」といった同じ意見になる所でした…危なかったです(^^;)
きちんと深入りしてセッティングさえ出せれば、本当に素晴らしいキャブで間違いないです。
キャブレターの調整方法とセッティングの基本
・スロージェット(SJ)とメインジェット(MJ)を基本としてパイロットスクリュー(ミクスチャー)で燃料の調整をしてセッティングを出します。 ・ジェットニードル(棒)の高さの位置は5段階(一番上の1段目:濃い~一番下の5段目:薄い)で調整できる物もあります。位置調整機能がなければ、ワッシャーをかまして調整をしたやり方が有名ですね。 ・一番重要なのは、この「ジェットニードルの種類」になります!
パイロットスクリュー(ミクスチャー)の調整方法
・エンジンが暖まった状態からミクスチャーを締めこんだ所から「2回転~2回転半戻し」が基準になります。 ・後は季節ごとにパイロットスクリュー(ミクスチャー)/エアスクリューを「1/8回転(7.5分」~「1/4回転(15分)」づつ左右に回して調整をしていきます。 ・パイロットスクリュー(ミクスチャー)/エアスクリューを調整する際にアイドリングが一番高い場所を探して調整しますっと言われる事が多いですが、正直、音だけで判断するのは非常に困難だと思います。もっともベストな方法は乗った感触で判断するのが一番だと思っております。 ・パイロットスクリュー(ミクスチャー)は緩める(反時計回りに緩める)と燃料が濃くなります。 ・時計回りに締めていきますと燃料が薄くなります。 ・SUキャブレターなどのエアスクリュータイプは緩める(反時計回りに緩める)と空気が大きくなりますので燃料が薄くなります。 ・時計回りに締めていきますと吸う空気が少なくなりますので燃料が濃くなります。
↓「【ハーレー全般で使える!】ショベルヘッドまとめメモ帳(困った時の故障&トラブルノウハウ集)」で安心・安定・優秀な「キャブの大特集」をやりました!
ショベルまとめメモ帳に含まれている「キャブレターの内容一覧」
01-b.【キャブ調整】 各キャブレターの基本・種類・特性・特長・調整の仕方から主なトラブル症状・セッティング情報を解説!.txt
自分なりに一生懸命セッティングを試行錯誤して分かった事は、
・極低速の下から上まで物凄く気持ちが良い加速感と伸びがあった状態にて ・ショベル特有のドコドコ感(ゴツゴツ感)と鼓動を残した ・最高の乗り心地がベストセッティング状態
になる事も判明いたしました!
セッティングがでないと加速中にもたつき詰まりが発生 & つまらない乗り心地(スムーズすぎて全然ゴツゴツ感がない薄いフィーリング)になります。
最大の特長はショベル特有の
・乗っていて楽しい”ドコドコ感(ゴツゴツ感)”を残しつつ ・加速では綺麗に下から上まで吹け上がり(詰まりが一切なし) ・エンジンの掛かり良し & 真冬の暖気も早く終わり、さらに燃費も良いです!
もうここまできたら何も言うことがありません。
これこそが素晴らしい「本当の三拍子」だと思っています。
ベストセッティング情報があまりにも少ないので、多くの方に知られていません。
このままキャブレターに深入りせずに、よくありがちな単純にジェットニードル(棒)にワッシャーをかます調整だったり、SJ・MJのみを交換しただけの極端に「薄い」or「濃い」状態で乗ると確かに世間で言われている、とてもつまらない乗り心地でした。
・ドコドコ感が全然感じられずスムーズに吹け上がるだけで本当に楽しくなかったです。 ・濃い状態だと1速、2速で、すぐに吹け上がってしまう症状、途中で引っかかり症状や、もたつきがあり全然楽しくなかったです。
キャブレターをポン付けの薄い状態で、きちんとセッティングを出さないまま試乗すると確かに本当につまらないという事なのです。
これは間違いなさそうです。
この状態では、すぐに純正ノーマルのキャブレターを交換したくなる気持ちも分かります。
当方もそのままで終わっていれば「純正キャブは、なんてつまらない乗り心地なんだ」で終わり勘違いする所でしたが…
しかし、諦めずに何度もx2 試行錯誤を繰り返して「ベストセッティング」を出したら評価が180度ガラリと変わりました。
逆に純正ノーマルキャブレターのポテンシャルの高さに驚かされました。
最大の特長は良くありがちなフルチューン&ダイノジェット(サンダースライド)等の改造・導入は一切不要なので高い費用は掛からずに本体の加工等も一切なしで純正ノーマル本体のまま超絶シンプルにベストセッティングが出せるのです。
これが不思議な事に、全然知られていません。
何事においても最終的には「シンプルがベスト」だという事が良く分からせられます。
ショベルヘッド用のベストセッティング情報を更新。さらに季節ごとに煮詰めた詳しい「ベストセッティング情報」を追加いたしました。
SU・HSR42・Eキャブはキャブレターのセッティング(調整方法)が簡単ですが、「ショベル x CVでベストセッティング」にするために長年悩み続けました。
エボ&ツインカムに乗っている方もぜひです!
エボ&ツインカム共通の「CV用のベストセッティング」を追加いたしました。
走り・加速・燃費も完璧だと思います
CVキャブは適当なセッティングでも走ってしまうせいなのか?
正しいベストセッティングになっていない方が大多数だと思います。
低速は良いけど走り出すと加速中や中速域が濃すぎる or 薄すぎるといった極端の症状等が出るからです。
ジェットニードル(棒)の関連の情報も少ない故に正しいセッティングを行う難易度は高いです。
HSR42のように細かいセッティングが出来たりSUキャブのようにシンプルなセッティングだったら良いのですが、CVキャブはニードル情報が少ないためにベストセッティングが出た時の走りの感動は忘れられません。
・スポーツスター・旧アイアン(883cc/1000cc/1200cc/Buell)に乗っている方もぜひです!
883cc(~04)・1200cc(~03)・1000cc(XLH)・Buell(1200cc)のベストセッティングを追加いたしました。
・ショベルヘッドでセッティングが出ない方へ
意外と知られていないのですが【重要】ジェットニードルは年式ごとに大きく変わっていますので曖昧にセッティングされている方は要注意です。
ニードル1本で乗り心地が全然変わります。
SJ(低速スロージェット)& MJ(高速域のメインジェット)だけでセッティングされている方が多いために一番加速で多用する中速域が「濃すぎる状態」or「薄すぎる状態」といった極端なセッティングになっている方が大多数だと思います。
プラグの碍子=白い部分が真っ黒 or 真っ白ではないですか?
ジェットニードルの「太さ」だけの問題だったら比較も簡単なのですが、CVのニードルは太さ以外に「長さ」もそれぞれ異なるので、ややこしくなっています。
ベストセッティングするためにおすすめニードルのご紹介もあります。
例:アイドリングの調子は良いけど走り出すと中速だけが濃い or 薄い感じがする・三拍子が出ない・なんか吹け上がりが悪い・重たい感じがする・燃費が悪い・プラグが白い・プラグが綺麗に焼けない・スムーズすぎる薄い乗り心地で飽きる...etc
【CVキャブでも乗り心地が全然変わります】
ジェットニードル(21種類以上も存在します)を1本変更するだけで全然乗り心地が変わります・交換してすぐに体感出来るレベルです。
重要なのは街乗りで、もっとも多用する(低速~中速域のジェットニードル)の調整になります。
【ベストセッティングを出すために必要なオススメのジェットニードのご紹介】
現在でも単体で入手可能です(ショベルヘッドまとめメモ帳には入手先の紹介あり)!
ショベル、エボ、ツインカム、スポーツスター共通でオススメのベストセッティングが出るジェットニードルがあります。
・【アフター音】キャブで走行中にマフラーからアフター音が悩み続けている方へ ・なぜか走行中にアクセルを戻した時だけアフター音が出てしまう問題で解決まで時間がかかりましたが原因が判明しております。 ・【故障してしまったら…】チョークケーブルに要注意です! ・【チョークが問題で濃い状態に…】こちらも意外と知られていないのですが、チョーク根本部分のニードル&スプリングも年式によって異なります。そのまま使用しているとチョーク垂れ流しの濃い状態で正しいセッティングが出ませんので要注意です(意外と気づかずに使っている方も多いのではないでしょうか?) ・バックファイヤー & アフターファイヤーとは?それぞれの出やすい傾向と意味 & 故障時にも出やすい事例を分かりやすく複数まとめております。
過去に当方もかなり苦戦したトラブルで経験しているのですが、このバキュームピストンのダイヤフラムゴムの劣化により、これが非常に厄介な故障症状になります。
実際に経験した故障前兆・トラブル症状・ダイヤフラム(ゴム部分)のみを交換する方法 & コツを分かりやすく解説しておりますので、ぜひです!
・フロート(油面)の動作 & 意味を分かりやすく解説!を追加いたしました
→ フロートの動作から油面の高さ&低さの意味や動作・フロート設定によるガソリンの濃い・薄いを調整方法を含めて分かりやすく解説させて頂いております!
自分自身が全然分からなかった当時、油面の高さや低さ と 濃さ・薄さの関係性とフロートの動作をイメージ&理解するのに苦労しましたので、プッシュロッドの調整並みに理解するまでにお時間が掛かりました。
油面の高さの意味や動作をイメージ出来ずイマイチ理解されていない初心者の方へ向けて分かりやすく理解出来るように心掛けて解説しております!
これを見て仕組みを理解すれば「完璧にフロートの動作を理解して調整出来るようになります」ので、出先でキャブからのオーバーフロー(ガソリン漏れ)も怖くなくなります!
当方のベストセッティングでは以下のようになっています。
1.最高の楽しい乗り心地になります!
→ 加速中はショベルヘッドのドコドコ感、ゴツゴツ感と鼓動を感じられる好きな乗り心地です!
2.安心・安定で滅多にトラブルもなく燃費が素晴らしいです!
→ 安心・安定で街乗りでも燃費が最高に良いです!
3.真冬でも掛かりが良くて暖気時間も非常に短いので、すぐ出発です!
→ アイドリングでは「気持ちが良く・歯切れの良い三拍子が安定」して出ています!
ショベルヘッドまとめメモ帳では下記の内容にて1つ1つ分かりやすく解説しております。
01-b.【キャブ調整】 各キャブレターの基本・種類・特性・特長・調整の仕方から主なトラブル症状・セッティング情報を解説!.txt 07-d.【キャブ選び】 どんなキャブを選べば良いの?(乗る用途に合わせたキャブレター選びを解説)・エアクリーナー交換時のセッティングの必要性を解説.txt
詳しい内容につきましては、ぜひ下記のハーレー内容をまとめたメモ帳をご覧下さいませ。
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