和歌山カレー事件 青酸化合物→ヒ素報道になった経緯

和歌山カレー事件
青酸カリ → ヒ素報道になった経緯(弁護士が解説)
1998年7月25日(土)午後6時頃
和歌山県和歌山市園部(そのべ)で、夏祭りに参加した
67人が急性ヒ素中毒になった毒物カレー事件になります(4人死亡/63人が重軽傷)
2009年に死刑が確定している林真須美死刑囚(64歳)の冤罪が疑われている事件となります。
当初、和歌山カレー事件の報道では
食中毒 → 青酸カリ(青酸化合物)→ ヒ素へと変わっていきます。
事件直後、死亡した自治会長の遺体からは青酸化合物(青酸カリ)が検出。
自治会長以外の3人の遺体からは青酸化合物が検出されなかったと報道されるも、後に青酸化合物 → ヒ素に変更されています。

カレー事件から1週間後(1998年8月2日)
和歌山県警より「ヒ素が若干、検出した。それがいわゆる死因に関係があるかどうかこれから調べていく」となっています。
夏祭りから1週間後にヒ素が検出されたと発表があります。この発表時点では警察による隠蔽の可能性も低そうです(林真須美さんはカレー事件から約3ヶ月後の10月4日に逮捕)
林真須美さんが逮捕された翌日に「死者4人から猛毒のヒ素が検出(青酸化合物 → ヒ素中毒に変更)」と正式な発表があります。
唯一、自治会長から発見されていた青酸化合物はなかった事にされます(単に捜査関係者の初動ミスなだけかもしれません)
上記以外にも、なぜか最初に亡くなられた4人と残りの63人では被害ダメージに違いがある事も疑問視されています。す。
※ 人それぞれ違う健康状態&免疫能力や持病有無も少なからず関係しているかもしれません。近年で言う所の新型コロナ感染後の無症状/軽症/重篤/死亡といった違いがあるようにです(でも、カレー事件は子供から老人まで亡くなられているため、若者の小学生&高校生側に持病があったかどうかも気になる所です)
これらの内容については、半信半疑です。
ちなみに林真須美さんの夫である
林健治さんと長男さんも語っておられます。
長男さんより
最初、食中毒で発表があって、青酸カリ → ヒ素に変わっていくんです。
その間に母親(林真須美さん)のお兄さんがドラム缶のヒ素を警察に提出してるんです。
ヒ素と青酸カリが出たっていうニュースを見て怖くなって提出したと。
林健治さんより
Q. 逮捕された罪状は「カレー事件」ではない保険金詐欺の別件逮捕だったじゃないですか?
これ罪状も林健治さんは「保険金詐欺」
林真須美さんは「保険金詐欺」と「殺人未遂」だったじゃないですか?
この時は、まだカレーは関係ないですよね?

カレーは、まったく関係なかった
朝日新聞系列の日刊スポーツっていう新聞を見てたんだけど
それ見たらね。もうほとんど毎日のようにね。
最初、「食中毒」→「青酸カリ」って報道されていた。
「青酸カリ」やったら、うちは関係ないなと思って、まだ安心しとったわけ。
それから「ヒ素」になってから
ちょっとドキッとして自分が(保険金詐欺)で使っちゃったから
青酸カリなんか全く知らなかったわけ
(カレーに)青酸カリも入っちゃったという…
それが今やったら、いつしか青酸カリは、どっかに飛んでしまってるわけ
そんで最後に和歌山毒物ヒ素カレー事件と…
最後は「ヒ素」になってしまった。
あれだけ新聞報道見たらね
青酸カレーって載ってんのにね
明けても暮れても

その青酸カレーが
いつしか消えて

最後は「ヒ素」になってしまっとる
という事でありました。
これらの背景には、どのような事情があったのか?
青酸化合物 → ヒ素になった経緯を弁護士が解説している事が分かりました。

和歌山カレー「冤罪事件」
元大阪高裁判事・生田暉雄(いくたてるお)弁護士から投稿3
和歌山カレー事件の判決を含めて書類を検討していて大変な事を発見しました。
驚くべきことに判決に死因の証拠がないのです。
死亡した会長、副会長、小学生、女子高生の4人は救急車等で救急搬送され、病院で医師が診療中に医師の面前で死亡し、即日解剖され、解剖結果、医師の死亡診断書、死体検案書もあります。
これらの書類はこれ以上、死因について優良な証拠はあり得ないと言っても良い優良な証拠です。
ところがこの解剖結果、死亡診断書、死体検案書が裁判に死因の証拠として提出されてないのです。ヒ素による殺人の死因の証拠としては役立たないと思われます。
おそらく解剖結果、死亡診断書、死体検案書の死因は「青酸化合物による死因」になっていると思われます。
だからこそ、死亡直後のマスコミの報道、警察の報道が青酸化合物による殺人と大々的に報道されたのです。
解剖結果、死亡診断書、死体検案書の死因を変更することはできます。当該医師が変更、修正、訂正の手続きを取れば良いのです。
しかし、医師が手続きを取る必要は無いとして取らない場合は変更等をすることは出来ません。
その場合でも、医師が診察した診療録、カルテ等を総合して死医を鑑定して、新たな死因に変更することが出来ます。しかし、鑑定しても死因が変更しない場合があります。
「和歌山カレー事件」の死亡した4人の死因について、検察官は死因の変更や鑑定の手続きを取っても、ヒ素の死因とする解剖結果、死亡診断書、死体検案書を手に入れることができず、裁判に提出出来なかったのでしょう。
そこで検察官が採った奥の手はなんだったと思われますか。
林被告人を起訴するのが12月29日ですが、起訴直前の12月24日から29日にかけて死亡した4人を診察した4人の医師の検察官に対する供述調書を取ったのです。
それも「砒(ヒ)素含有量」と題する書面を見せて、それなら4人の死亡はヒ素でしょうという供述調書です。
問題はこの「砒(ヒ)素含有量」と題する書面です。
だれが、いつ、どのような目的で、だれから何を採集して、死亡した4人のヒ素含有量を明らかにしたのが全く分かりません。
「砒(ヒ)素含有量」と題する書面の信用性、証拠能力、証明力が全く有りません。
そのような書面を見せられて供述した供述調書も証拠能力、証明力がありません。
何よりも、「砒(ヒ)素含有量」と題する書面に信用力があるものなら、なぜそれを解剖結果、死亡診断書、死亡検案書の死因の作成に役立てられなかったのか、少なくとも、それらの書面の変更、修正、訂正に役立てられなかったのか、鑑定書の作成に役立てられなかったのか疑問が多くありすぎます。
それだけではなく、4人の死亡から2ヶ月以上経た10月7日付で、1人医師によるヒ素を死因とする死体検案書が新たに作成されています。
これは死亡から2ヶ月以上経ており、医師法違反にならないか問題があります。その上、4人の死亡直後に書いた死体検案書との関係がどうなるのかも問題で、これも証拠能力、証明力がありません。
いずれにしても死亡した4人の死因について裁判上、証拠となっているのは右に述べた4人の医師の証拠能力、証明力の無い供述調書4通と、4人に対する新たな死体検案書だけです。
判決においても、それらの証拠を証拠の標目という蘭に他の証拠と一緒に羅列されて記載された3行があるだけで、特に死因を検討もしていません。
これでは何のために裁判の結果を判決書に書く意義が全く無いといわなければなりません。
今回は判決に死因の記録が合理的な疑いを超えて証明すべき要件を満たしていない驚くべき事実について述べました。
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