隣人トラブルから体型が似た映像で逮捕(冤罪?)

殺人事件

大阪羽曳野隣人殺害事件(冤罪?)

直接証拠が見つからず(決め手はドラレコの状況証拠)

大阪府・羽曳野市(はびきのし)

会社員の男性(64歳)を殺害したとして

殺人罪に問われた被告(48歳)の判決がありました。

よくありがちな隣人トラブルから殺人事件に発展しかねない

大阪羽曳野隣人殺害事件になります。

警察 & 検察の捜査幹部も認める超難事件の行方として

唯一の状況証拠と言える

「ドラレコ映像」が逮捕の決め手となり

大阪地裁より

懲役16年となりました。
(検察からの求刑20年)

本事件は、裁判員裁判の事件となります。

今後は弁護側が控訴して最高裁まで持ち込まれると思います。


事件内容について

2018年2月17日(土)午後9時44分

被害男性は、被告宅の隣人に住む女性(交際相手)の所へ向かう途中

少し離れた駐車場に車を止めて歩いている途中の路上にて

背後から刃物で刺されて死亡しています。

カンテレNEWSより

偶然にも刃物は肋骨(ろっこつ)と肋骨をすり抜け

背中を一箇所のみ刺され、心臓まで突き刺さり死亡に至っています。

これには「プロによる犯行ではないか?」という疑いの声も出てしまうくらいです。

当方の見解では急所にあたったのは、たまたま偶然の出来事だったのではないかと思えてしまいます。

事件は難航して4年後の2022年2月に殺人罪として被告を逮捕。

被告は、隣人女性ら(被害男性の交際相手)と植木鉢の位置やタバコポイ捨てを巡る近所トラブルがあり、事件発生時間帯に被害者から嫌がらせを受けないようにと「見張り目的」で、玄関前に出た事は認めています。

殺害の犯行については、一貫して否認。

大阪府警の捜査では凶器は一切見つからず

被告宅から衣服・血液といった痕跡は一切出てこず

最終的に車のドライブレコーダー映像を元に犯人の動きを推定

事故当日、

ドライブレコーダーには

近辺を歩く怪しげな男が映ります。

この…誰だか分からない

映像だけで逮捕に至りました。

当然ながら体格だけのみならず

1.黒い服装(ウインドブレーカー) 

2.靴の土踏まずに膨らみがあるスニーカー所有物

上記2点が酷似していた事も関係しています。

しまいには

捜査幹部より

ただ、画質は悪いよね
解明化には限界があるから

と認めちゃうくらいです。

犯人と思われる人物的特徴として

身長180~181cmの8頭身

という事が判明しています。

確かにマスクの付け方と背格好が

似ているような気がしないでもないです。

ドラレコ映像と体格が

そっくりさんという理由から

被告の男を逮捕といった流れになっています。

ドラレコ映像は顔の識別が不可能とされています。

確かに、ただの真っ黒い画像になってしまっています。

当然ながらドラレコ映像だけが逮捕の決め手ではありません。

検察側の主張として

そっくりさんのドラレコ映像以外にも

被告の男性について

1.隣人宅の女性ら(被害者の交際相手)と鉢の置き場所を巡る+たばこのポイ捨てトラブルを抱えていた。

2.事件当日、被告隣人宅のセンサーライトが光った。

3.被告は事件当日、玄関に出て5分間監視していた。

上記以外にもドラレコ映像に黒い服装(ウインドブレーカー)+ 靴の土踏まずに膨らみがあるスニーカー所有物と酷似していた事も逮捕のきっかけとなっています。

その他、事件前から被告の男は女性宅にツバをはきかけたり、車のドアノブに体液をかけられていると疑って何度も水で洗浄したりという異常な行動を取っている事が判明しています(MBS情報)

事件現場について

殺害するための侵入経路は

3箇所しか存在しておらず

検察は外部からの犯行ではなく住民の中にいると特定。

唯一、左下には

(青)カメラに映らない国道に面した

駐車場がある細い抜け道があります。

犯行現場を移すドラレコは2箇所のみとなります。

事件の主な争点として


犯人像について

<検察側>

事件現場付近の住宅街にある

いずれかの住民が犯人に違いない!

VS

<弁護側>

住民が犯人とは限らない。

別ルートから第三者の犯行の可能性がありえる。


当日の行動について

<検察側>

犯行時間に外出しておりドラレコに映る人物が犯人と、そっくりさんの住民は被告だけ。

全体の背格好の特徴と合致(一致)する。

VS

<弁護側>

外出したのは玄関前だけで

被害者の様子を伺うためで、すぐに家に入っている。

他にも侵入口があるから第三者の犯行ではないのか?


 直接証拠について

<検察側>

近隣には凶器を捨てられる場所があり

まだ未発見の可能性も十分ありえる。

VS

<弁護側>

素人が犯行の形跡を残さず

短時間で帰宅するのは不可能。


 求刑

<検察側>

「懲役20年」を求刑する

VS

<弁護側>

「無罪」を主張


直接証拠と言える

目撃証言 & 凶器が見つからず

決定的な証拠がないドラレコ映像が頼りになっています。

ただ…当日の状況からいって限りなく黒に近いグレー寄りとなります。

だからといって「有罪」にしてはならない

いつもながらの「疑わしきは罰せずの推定無罪」

判決が妥当ではないかと世間では批判が起こっています。


当方でも深く考察したい所ではありますが、

唯一、気になった点として

1.被害男性の交際相手(隣人)とトラブルを抱えている点

被害男性の交際相手(隣人女性)との隣人トラブルを抱えている点で、動機はありそうな気がします。

但し、「冤罪事件」というものは偶然に偶然の出来事が重なって起こります。

可能性的には限りなく低いのですが、たまたま隣人トラブル最中に第三者による殺人事件が起こりうる事だってありえます。

それだけの理由で真犯人と決めつけてはいけないのですが…

被告は事件当日、自宅の玄関前まで出ていた事は素直に認めています。

それも”5分間”という正確な時間を覚えていたようです。

裁判では近隣トラブル問題として、被害者の”たばこのポイ捨て”となっています。

正直、「5分間も人の事を監視するものだろうか…?」と少し違和感を感じました。

もちろん、何らかのトラブルを抱えていたら監視するかもしれませんが、少しばかり気がかりとなってしまう点です。

2.身長180~181cmの「8頭身」

ドラレコ映像が犯人と特定できない体型が”そっくりさん”という理由だけで真犯人とされた日には、たまったもんじゃありません。

たまたま偶然かもしれませんが、見事なまでに身長180cm前後は日本の人口では5~6%と限りなく少ないです。

歩き方にも特長があると思いますので、科学捜査で分析できないものか気になりました。

当然捜査はしているとは思いますが、足跡(靴)の痕跡がなかったかどうかも気になる所です。

ドラレコ映像からは靴(土踏まずに膨らみのあるスニーカー)&服(黒のウインドブレーカー風)から被告の所有物と酷似しているという点で逮捕に至っています。

3.隣人のセンサーライト

検察側の犯人像ストーリーとしましては

隣人宅のセンターライトが2回点灯していたという主張があります。

一方の弁護側では行きで点灯したならば

帰宅時も2回点灯しなければ、おかしな話となります。

この帰宅時に点灯しないという点が引っかかりますが…

事件は2月という真冬に起こっています。

電源式 or 太陽光充電式によって異なりますが…

映像ではよく見かける太陽光の充電式タイプとなっています。

最近流行りの太陽光センサーライトの場合、日照時間が少ない真冬の場合は、特に夜の時間帯にかけて充電切れを起こします。

太陽光センサーライトの種類&置き場所にもよりますが、車が通っただけの振動でも反応します。

当方でも何度も経験がありますが、真冬の太陽光の場合には日照時間が少ない事から充電切れの可能性も考えられそうです。

逮捕前の被告の取材として

(少し驚いた様子で)え?

警察って、こんなんなんだぁ~って思って

とりあえず

やってもないし

当然、あのぉ…ねぇ?

家なんかもガサ入れ(家宅捜索)入って

しばらく、1ヶ月たちますけど…

当然、証拠なんてやってもないから

出るわけがないし

警察が「映像を見る限りなんとなく似ている」

とか言ってましたけど…

なんとなくで、あそこまでされたら

こっちはすごい迷惑

一方の検察側として

この事件が難しい事件というのは

捜査一課の刑事なら分かるし

「よく着手してくれたな」という思いが強い

これは本当にその通りとなりまして

日本で起訴されれば、有罪判決が99.8%と言われている通りとなりまして、確実に有罪になる = 勝利できる事件にしか”起訴してこない”という検察側の絶対的なプライドも忘れてはなりません。

証拠不十分で勝てないと思えば、起訴せずに不起訴処分で終わる代わりに起訴した日には、何がなんでも”絶対に有罪にしてやる”という事を、これまでコツコツと築き上げた長年の歴史と実績があります。

 2019年の司法統計は有罪判決は4万7,444件・無罪判決は104件で有罪率は「99.78%」となっております。

なぜなら

ドラレコ発見時には

捜査幹部より

「やったぁ いいの見つけたな」って

ただ、画質は悪いよね。
解明化には限界があるから

さすがに袴田事件のように

無理やり証拠品を捏造するようなマネだけは

令和の時代においては絶対に許されません。


裁判が開始されたのは事件から

6年経過後の2024年6月~9月。

3ヶ月にも及ぶ長期で異例の裁判員裁判。

検察側の証人は15人が登場しました。

裁判の判決では


ドラレコ映像について

ドラレコ映像から「身体的特徴の合致」や「着衣の類似性」について

それらをもって犯人性を起訴づけようとする検察官の主張は無理がある。

有罪の証拠としては乏しいために認められませんでした。

検察が立証する一部については認定されず、捜査の不十分さを指摘しています。


 センサーライトの点灯について

現場は住宅街で被告以外が自宅前にいるのに

別の人物がセンサーライトの前を通って犯行に及んだとは考えにくい。

被告以外の人と想定するのは困難で「殺害動機はある」と犯人として推認できるとしました。

唯一、隣人女性宅の奥の方に設置されていたセンサーライトは認められています。

センサーライトは殺害される約40秒前と17分前と2回も点灯していることが分かっています。

判決では

「通行方法が駆け足であれば、点灯しない事もありうる」

「犯行前後に慌てて急いでいる状況での移動だと想定される事を考慮にいれれば、センサーライトを通過する際に駆け足であっても特段不自然ではない」

とされています。


その上で、大阪地裁の判決として

常識的に考えて被告人以外の犯人を想定することが出来ない。

裁判長より

検察の主張する各間接事実を検討した結果、その多くは弁護人の主張する通り、検察の立証に問題があり、被告人が犯人であることを裏付ける事実関係として採用できないが、一部の間接事実は疑いをいれずに認定できる。

その間接事実を総合して推認することにより、常識的に考えて被告人以外の犯人を想定することができない。

被告人が本件の犯人だと認めることに合理的な疑いを入れる余地はないと判断した。
本件は、被害者に対する恨みを次第に増幅させて殺害に至った。

冷静な判断での犯行で同情の余地はないとして「懲役16年」を言い渡した。

被告について

裁判直後の被告より

Q. 三ヶ月の裁判を振り返って思う事はありますか?

長かったし、しんどかった。

それが証拠?それでよく起訴できたねっていうのが本音です。

勝てると思うけど、もしかしたらって思うと…正直、怖くて眠れません。

裁判で語られた被告について

「僕は、やっていません」

と2度だけ力強く延べました。

最後に「僕は、やっていません」と延べた理由を聞くと…?

僕が言いたかったのは

それだけだったので…

深い意味はないのかもしれませんが…

唯一、当方が気になった点として

とりあえず

やってもないし

手振り素振りを何度も拝見しておりますが、

”とりあえず”という発言が少しばかり引っかかりました。

当然ながら、人それぞれ言い回しの特徴というものは異なります。

また取材についても、いきなりこの場面から始まりましたので、その前に何らかのやり取りがあった事も十分考えられます(意図的なカット等)

正確には文字情報のテロップがつけられていない以下の発言から開始となります。

(少し驚いた様子で)え?

警察って、こんなんなんだぁ~って思って

あくまでも当方が被告人の立場として

本当にやってなければ、

”とりあえず”とは言わずに

”絶対に”やってもないし

と言うかもなぁ~とも思った次第でした。

当方だったら少なくとも…「絶対に」をつけなくとも

「やっていません」

とだけ言いそうな気がします。

”とりあえず”という発言は、せっかちな人物像ではないですが…

自分が危うい立場 or 急かしている時 or 急かされた時に、さっさと話を切り上げて終わらせたい終盤~状況の時に、とっさに発言しそうな気がしないでもないです。

あまりにもしつこいマスコミに痺れを切らして”早く取材を切り上げたかった”からこそ、とっさに「とりあえず」という発言が出た可能性が濃厚ではないかとみておりますが…逆に早く取材を切り上げたいと思わせる素振りが第三者から見ても怪しいと思われてしまいかねません。

少なくとも当方では、そんな大変な状況時に”とりあえず”といった、いい加減な発言はしないかもしれないな…と思ってしまいました。

普段のしゃべり方の特徴も非常に気になる所ではありますが、少し息切れではないですが、ほんの気持ちの若干だけ早口(口調)という点も見逃せず、どうにも気になってしまいました。

これは初めて複数のマスコミ相手に大勢のカメラを前にして歩きながらインタビューに答えているので、自然と緊張気味になってしまい息切れ+早口にもなってしまっているだけなのかもしれません。

どこかへ出掛けていたり、散歩中の帰宅時に、こっそり隠れていたマスコミからいきなり取材された可能性だってありますね(洋服の格好から見て散歩中の可能性も否めません)

過去に事件直後、犯人がサイコパスのように平然とインタビューで語る映像を色々と見ていて判明している事ではありますが、真犯人と言われる人物はカメラの前で”よく喋る”ではないですが、とにかく喋りまくります。

被告も、たまたま口から出た”口癖”という事も考えられますので、あまり真に受けないで下さいませ。

それこそ、この場面だけを見て「真犯人認定された日」には、本当にたまったもんじゃありませんね。

映像の画面越しから、わずか数秒程度のインタビュー映像だけを見て「その人の何を判断できるのか?」といった全然あてにならない内容になります。

本当にその通りとなりまして、世の中には”平然を装い良い人になりすました裏の顔を持つサイコパス的な人物”もいますので、油断なりません。

まさにオウム真理教 麻原彰晃の恐ろしい洗脳手口(ポアの脅威)のようにです。

人に疑われた時の正しい受け答え方(嘘はつけません編)を見習ってほしいものであります。

本事件の内容だけ見ると限りなく黒に近いグレー的な人物ではあるのですが…

重要な内容(本質)は”被告人が真犯人”かどうかではなく、これらの状況証拠だけでは簡単に「有罪」にできるものなのかという点を問題視しなければなりません。

まさに和歌山カレー事件の真犯人 最終結論(冤罪説の真相)のようにですね。

人の評判ほどあてにならないものはない(噂)

人の本当の姿は誰にも分からない(勝手な印象)