柴又女子大生放火殺人事件の真相(犯人像)
● 柴又女子大生放火殺人事件の真相(犯人像)
上智大生殺人放火事件
1996年9月9日(月)夕方3時50分~4時39分頃
東京都葛飾区柴又3丁目の民家にて
上智大学4年生の女子大生 小林順子さん(21歳)が
何者かによって殺害後、放火された未解決事件になります。
住宅街に囲まれた被害者の一般住宅(2階建て)になります。
※ JR金町駅から1.3km / 京成電鉄金町線柴又駅から約250m
事件当日は夏の残暑が残る9月上旬にもかかわらず
直前に強めの雨が降っており、肌寒い日となっています。
※ 朝から雨が降っており、昼過ぎから強まって直前の3時過ぎに、さらに強まっています。
最高気温23度・最低気温17.6度(湿度86%)
事件前後の状況として
父(50歳)は福島に出張中で
姉(25歳)は病院にて仕事で外出中(結婚間近)
母親(50歳)と娘の順子さん(25歳)の二人きりの状況でした。
順子さんは2日後に海外(シアトル)の留学へ行く矢先の出来事だった。
・午後3時50分: 母親が仕事(美容院のパート)のために玄関に鍵をかけずに外出します。
純子さんから「雨なのに自転車で行くの?」が
最後の会話となり、この時点で順子さんはパジャマ姿になります。
・午後4時15分頃: 近所の通行人情報では「火は出ていなかった」
・午後4時35分: 小林さん一家で火が燃える
・午後4時39分: 隣家から119番通報
・午後6時00分: ようやく火が消し止められます。
消防隊員が駆けつけて
2階の両親部屋で被害者が死亡されている事が確認されました。
犯行時間は「49分(以内)」に行われたものとみられています。
夕方4時35分には隣家の方が気づくくらいまで燃えたという事ですので、犯行時間は実質20分~30分も掛かっていないのかもしれません。
火事は全焼ではなく順子さんの遺体&縛られた遺留品も、はっきりと残っています。
火元から遠い2Fの両親部屋は、そこまで燃えていなかったようです。
※ 後の報道で順子さんが亡くなられていた部屋も放火していたという情報もありますが、真意は定かではありません。
2つ隣にある姉の部屋は荷物が残らないくらいまでに全焼しています(間取り図の解説あり)
唯一、お姉さんが仕事中にしていた順子さんからもらったイヤリングだけが形見となっています。
被害者と室内の様子としまして
・小林順子さんは2F両親の寝室で父親の布団の上で横向きに寝かされて、夏用の掛布団を頭から被せられていた(元々敷いてあった布団で包まれており、左右の端は体の下に挟まれた状態)
・小林順子さんは首の右側6ヶ所を集中的に刺されて出血多量で亡くなられていた。
・口には粘着テープを貼られた状態。
・両腕にも粘着テープが貼られており、必死に抵抗したとみられる防御創の傷が手に数ヶ所あり。その上から粘着テープが巻かれていた事から両腕は殺害後に縛られたとみられています。
・両足にはパンティーストッキングで特殊な結び方をされていた(からげ結びと言われる造園業&足場組立で使われる結び方)※ その他、和服着付け・舞台衣装・古紙回収・電気工事・土木関係でも使用されます。
・小林順子さんはパジャマからTシャツ&短パンに着替えた後の出来事だったので、縛られたパンティーストッキングは履いていた物を脱がされてといった事はなし(犯人はその辺のタンスや洗濯物から物色?)
・着衣の乱れはなく暴行された形跡はなし。
・小林順子さんの気管に煤(すす)の付着がなかった事から殺害後に放火とみられる。
・火元は1F一番奥にある和室の押入れ&玄関すぐ隣の応接室PC付近の2箇所(順子さんの遺体がある部屋は放火なし)
※ 当初の報道では火元は2箇所となっていたのですが、後にNHKの未解決SP番組では2F両親部屋にも火がつけられた形跡があったとも言われております(合計3箇所)
・2F仏壇のあるマッチを使い放火&1Fの一番奥にある和室6帖の押入れで放火(2Fへ階段を上がる手前)※ 2F仏壇の場所は、両親の部屋を入ってすぐ右横にあり。
・1Fの違う部屋のパソコン or パソコン周辺にも火がつけられていた(当時はデスクトップPCで当時はマニュアルが分厚かったので、その辺の燃えやすい紙に火をつけられた可能性もあり)
・父親が普段使用しているスリッパが2F両親部屋に揃えて残された状態だった。
・マッチ箱&布団から犯人の指紋と血痕が検出されています。
・ドアやノブからは指紋が検出されていません。
・順子さんは明るい性格で人に嫌われるような女性ではなかった。
・順子さんはアメリカに留学中の先輩と3年越しの交際が続いていた。
・家庭教師&地方の放送局でアルバイトをしていてマスコミ関係のジャーナリストを希望していた。
・事件に関して上智大学は協力的ではなかったと各週刊誌が報じた経緯もあったようです(大学は警察等の権力を入れないのが筋と言われており、欧米だと意識が高い。上智は海外由来の学校で、政治権力が暴走した時に科学者と研究者が補強してしまいがちなので、それを防ぐ意味があるようです。事件の協力はするけど見せくださいという方針ではない)
凶器に使われた武器として
1.果物ナイフ(ペティナイフ)
2.粘着テープ(ガムテープ)
凶器はそのまま現場に残され
犯人の手がかり(遺留品)は2点になります。
果物ナイフ / ペティナイフ
刃渡り8cm・刃幅3cm
先の尖った包丁になります。
包丁で首を6箇所、刺された事が直接の死因になっています。
手には必死に抵抗したとみられる防御創の傷が手に数ヶ所あり。
火災による煙を吸い込んだ形跡なし(放火の前に亡くなられています)
死因は右頚部静脈切断(みぎけいぶじょうみゃくせつだん)による失血死となっています。
粘着力が強めのガムテープになります。
一般的にはあまり見かけないタイプで、粘着面が赤くなっています。
幅50ミリメートル・長さ25メートル
全国的に広く流通しており、梱包業者&ホームセンター・文房店で購入可能。
当時価格は700円~800円(現在はモノタロウで500円前後)
品番は「寺岡製作所のオリーブテープ No.141」
ガムネープの粘着面には「植物片・木片・犬の毛(3種)」が付着していた事が分かっています。
最初は順子さんが海外へ留学する際の荷造り用の粘着テープと言われましたが、既に海外(シアトル)へ送っていたために異なっていた事が判明します。
小林さん一家に犬は飼っていなかった(過去に飼った事もなし)
必死に抵抗したとみられる防御創の傷の上から粘着テープが巻かれています。
世田谷一家殺人事件・八王子スーパーナンペイ事件と同じく
殺害後に放火するといった凶悪犯による「未解決事件」となっております。
これらは平成の3大未解決凶悪事件と呼ばれています。
※ 世田谷一家殺人事件 / 八王子スーパーナンペイ射殺事件 / 柴又女子大生殺人放火事件 = 殺人事件の時効廃止のきっかけとなった凶悪未解決事件(全てまとめ解説&考察しております)
亀有警察署では情報提供の協力をお願いしています。
有力な情報には「最大800万円の懸賞金」が支払われます。
亀有警察署: 03-3607-0110
2024年までに
捜査員は述べ11万8,000人を投入
情報提供数は1,734件となっています。
不審者の目撃情報として
◆ 事件前日
<朝5時頃>
現場近くのよくある掲示板付近にて
「ふざけんな、ぶっ殺すぞ!」と
軍歌を歌いながら自転車で走り去った男
90年代当時としては、その辺によくいそうな訳の分からない人物です。
◆ 3日前
<お昼すぎ>
40歳位の男が何軒かの家に入り込んで追いやられる。
他人の家の門前で、ライターをイジり倒して体操をしていた男
ちょっと危ない人物です。
◆ 事件当日
<朝9時~午後3時>
金町公園をうろつく白い手袋の男(新型コロナ後にはよく見かける人物です)
<朝(数時間前)>
京成高砂駅付近にて
「柴又3丁目はどこですか?」と主婦に尋ねる男A
<夕方4時頃>
※ 上記のコート人物を今見ると10代~20代前後の少し若めに見えてしまいますね。
・黒い傘をさして現場近くを立っていた中年男(朝、主婦に訪ねた男Aと似ている)
・被害者宅南側で、自転車を乗り回していた30代前半の男
・道路に立って被害者宅の様子を伺う40代の男
◆ 夕方4時30分~40分頃
事件発生直後になります。
雨の中、現場近くから傘もささずに
柴又駅方向に走り去る白い手袋をした
20代~30代前半の男(一番怪しい人物かもしれません)
◆ 事件直前
下記は警視庁が2010年に発表した
最有力情報となっています。
→(右)猫背風にコートを着た人物は年相応で
←(左)顔写真の人物は少し老け気味となっています。
特に左のリアル表情による人物像においては
ちょっとノイローゼ気味ではないですが、病気がちの精神病に見えかねません。
・午後3時50分頃: 大雨が降る中、傘をささずに小林さんの表札をじっと見ていた男(目撃情報)
・身長160cmで、痩せ型の男
・年齢は30代~40代
・黄土色(おうどいろ)~茶色のレインコードに黒ズボン。
午後3時50分から
”5分間だけ表札を見ていた”
という目撃情報があります。
目撃した20代の女性は雨の中、
自転車で近くを通りかかった際に不審な男がおり
「嫌だなぁ…」と思いつつも通り過ぎてから22メートル先で
振り返ると”不審な男と目が合った”という事を語られています。
目が合った瞬間、男は傘を下げて顔を隠すような素振りをしていたようです。
現在までに判明している犯人情報については
・掛け布団&マッチ箱から犯人の血液&指紋からDNAを鑑定後、家族以外のDNAと判明しています。
・粘着テープから複数の「犬の毛」が付着していた。
・性別は男
・血液型はA型
という事だけが判明しています。
警視庁・亀有署捜査本部の調べより
◆ 2011年
血液は2Fにある仏壇のマッチ箱についていた物と同一と判明。
マッチ箱には軍手(手袋)のような繊維片が付着していて
指紋が残ることを警戒した犯人が準備していたと発表があります。
◆ 2014年
マッチ箱は1F玄関付近に落ちており、微量の血液がついています。
犯人はケガをして負傷いる事が確認出来ています。
マッチ箱の血痕は掛け布団のDNAと一致しました。
マッチ箱で火をつけたとされています。
ドアやノブからは犯人の指紋は検出されていません。
犯人の目的(動機)としまして
1.怨恨の「顔見知り説」
2.変質者による「ストーカー説」
3.金目の物を狙った「強盗説(空き巣説)」
いずれかの犯行説と言われる事が多いです。
まずは怨恨説としまして
◆ 怨恨の顔見知り説として
父親のスリッパが2Fにあった事から招き入れた可能性があると言われています。
スリッパは2Fの両親部屋前付近に綺麗に揃えて並べられていたようです。
お父さんは普段、玄関から1F一番奥の和室に行くまでしかスリッパを使っていなかったと言われています。
2F両親部屋の前の詳しい詳細場所は不明となっています。
両親部屋のドアは外開きとなっており
ドアが開けっ放しの状態でなければ、ドア外には置けなさそうです。
置く場所はドアの扉が当たらない手前 or 室内すぐ入っての場所の可能性も高そうです。
もしかしたら、たまたま順子さんやお母さんが履いていた可能性もありえそうです。
少なくとも2Fにあった事から犯人が足跡を隠すために途中まで使っていた可能性もありえるかもしれません。
でも、世田谷一家殺害事件のようにスリッパ内から汗等が検出されていない事から犯人は履いていない可能性もありえそうです(スリッパを検査したかどうかの情報はありませんでした)
スリッパを履くと音がしたり証拠が残ってしまうので、偽装工作のために置いた可能性もありえるかもしれません(放火で燃えたら偽装の意味がなくなると思いますが、後半で解説)
但し、小林さん一家の部屋の間取り・殺害された場所・出火元の3点を深く理解すると招き入れた説の可能性が低く思えてきます(後半で間取りと一緒に解説)
◆ ストーカー説として
留学する2日前に起きた犯行だった。
但し、暴行された形跡はなし(抵抗のみ)
事件発生の約10日前の8月下旬(末)に午前0時頃に送別会から帰宅途中で男に後をつけられていた。
この時、小林さんは駅まで戻っていたそうです。
一般の方へストーカーが認知されるようになったのが1997年のドラマと言われております。
1999年に桶川ストーカー殺人事件が起きて
2000年に「ストーカー規制法」が制定されます。
事件が起きた1996年段階ではストーカーという言葉すらなく、変質者によるつきまといの被害を警察に相談するといった行為は”当たり前ではなかった時代”になります。
特に90年代以前は、防犯カメラも少なく携帯カメラこと写メも当たり前ではない時代です。
現在よりも不審者を頻繁に多く見かける割に警察へ相談された被害者の方は少なかったのかもしれません。
これらの繋がりやトラブルの線も考えられると言われております。
◆ 強盗説(空き巣)として
なぜか1F和室の戸棚引き出しだけが荒らされて
「旧1万円札」だけがなくなっています(火元の部屋)
遺体があった両親部屋の洋服タンス内の預金通帳だったり
留学のためのリュックサックに入っていた現金14万円相当は奪わず。
奪わなかった理由として
14万円相当 = 現金6,000円 + 1200ドル相当のトラベラーズチェック(旅行小切手)となっています。
預金通帳は順子さんが亡くなっていた両親部屋のタンス内にあり。
現金等は旅行用の持ち運びリュックの中にあり(どこにあるかは不明)
隣の順子さんの部屋だったために慌てて見逃した可能性がありえます。
他に現金は小切手のドル紙幣だった可能性もあったために持っていかなかった可能性もあり。
放火していた部屋とは別で1Fのパソコンが燃やされていた事に深い意味があるのではないかと言われています。
順子さんの父親はF社子会社のシステム部門勤務にしていた事から重要データがあると見て物取説とも言われています。
当時はデスクトップPCが当たり前の時代だったので、HDDだけ持ち出すのには時間がかかるため放火でデータ紛失。
その一方で当時のデスクトップPCはマニュアルが分厚かったので、燃えやすい紙に火をつけられた可能性もありと言われています。
◆ 部屋の間取りとして
警視庁公開の3D模型(1Fが下段/2Fが中段)
玄関は(画像の左下)になります。
玄関を ←左から入って
↑に「応接室(リビング)」があり
そこから隣の部屋に入らずに ↓トイレにも行けます(玄関隣)
応接室には火をつけられたパソコンが置いてあります。
すぐ隣がキッチン台所となります(浴室は左下&洗面所が右下にあり)
キッチンから和室の居間へ行けます(火元の場所で燃やされた部屋)
居間を通ってから→のドアを開けて階段で2Fへ(階段に行くまでに廊下あり)
廊下が少ない珍しい横長(長方形型)の間取りとなっております。
玄関 → 応接室(リビング) → キッチン台所 → 居間(和室)→ 廊下 → 階段の流れにて
2Fへ上がる順番になります。
つまりは、各部屋を通らなければ、2Fへ進む事が出来ない構造となっております。
柴又女子大生放火殺人事件の真相 後編(犯人像)の後半に続きます。
ぜひ1つの参考程度にして頂ければ幸いです。
ゴキブリ侵入経路 網戸をしても虫が入り放題の盲点(最強対策)
あおり運転された時のベスト3か条(キチガイだらけと思えばOK)
一生大切にします!という言葉の軽さと嘘(1598万円のポケモンカード)
人から注意された時の論破術(トラブル時に相手に恐怖感を与える方法)
ゲームは時間の無駄ではなかった(最終結論)(学べるものが多い)
オウム真理教の麻原彰晃さん 素直に負けを認めていた(選挙編)
オウム真理教が地下鉄サリン事件を起こした真相(麻原彰晃がキレた理由)
オウム真理教の麻原彰晃さん 格闘ゲームに出演していた(変質者キャラ)
キムマサオこと金正男さん 優しい性格の持ち主だった(時にはお茶目な姿を披露)
いざ日本が戦争になったら覚えておくと良い大切な心得(国なんかあてにしちゃだめ)
NHK受信料 自宅の訪問営業を廃止(今後スマホ&ネット契約)
日本では逮捕されて起訴されれば99.9%有罪になる?(刑事事件)