和歌山カレー事件 林健治さん 保険金詐欺の手口を語る
● 和歌山毒物カレー事件 林健治さん保険金詐欺の手口を語る
ヒ素を舐めたトラウマ経験も語る
1998年7月25日 土曜日
和歌山県和歌山市園部で起きた毒物カレー事件について
林真須美さんの旦那である林健治さんが
1.ヒ素を舐めた経験の恐ろしさ(具体的な症状)
2.保険金詐欺をした当時の手口(2億円+1億5000万円の入手方法)
を笑いを交えつつ
熱く語ってくれています。
#4【林健治と保険金詐欺(前編)】/林眞須美の夫、林健治が語る“保険金詐欺生活”の実態/医師たちもグルだった?/ヒ素を飲み過ぎて意識不明に陥る【和歌山カレー事件の真相を追う】より
林真須美さんの長男の紹介で、林健治さんと会うことになった。
事件当時の記憶から怖モテで、とっつきにくいイメージがあったが、電話すると思いのほか取材は快く受けてくれた。
但し、取材には1つだけ条件があった。
「夕食の弁当」を1つ買ってきて欲しい
という事だった。
1998年10月4日
和歌山カレー事件で
林健治は林真須美と共に
保険金詐欺の容疑で逮捕
総額1億6000万円を詐取したとして
懲役6年の実刑判決を受けた
刑務態度は真面目だったようで
実質3年~4年で刑務所から出てこれたと
別で、息子さんが語っていた記憶があります。
一方、林健治は真須美に保険金目的で
ヒ素を飲まれされた「被害者」ともされた。
林一家の保険金詐欺の手口について、よく誤解されがちではあるのですが、実際に林真須美さんからヒ素を飲まされた事は一度もないと旦那の林健治さんは語っています。
当然、林真須美さんはヒ素をいれたといった行為の保険金詐欺はしていません。
林健治さん自らがヒ素を舐めて保険金詐欺を繰り返し実行していたようです。
あくまでも健治さんの保険金詐欺のサポート役としての役割でした。
林健治と真須美が初めて保険金詐欺を
企てたのはカレー事件から十年前の1988年
当時、健治はシロアリ駆除の会社を経営
好奇心からヒ素を舐め入院したのが始まりだった。
保険金詐欺のヒ素について
俺が自分でヒ素を飲んだから分かっている。
自分でね。
ちょっと、お金欲しいなと思ったらね。
自分で飲むんやな。
ちょっと笑いながら語っている所がポイントでありました。
和歌山カレー毒物事件について
真須美がカレーに毒物のヒ素をやったというのは
ワシは絶対に納得しない。
これ真須美がやってるんやらね。
もう俺、早いこと死んでるよ。
(真須美は)ヒ素の(入れる)致死量 知らんもん
先ほどの半笑いから一転して、カレー事件になりますと…?
真剣な眼差しの表情で語られておられました。
保険金詐欺をやっていた当時も林真須美さんがヒ素をいれてやっていたのではなく、旦那の林健治さんが自らヒ素を舐めて行っていました。
別で解説しておりますが、このカレー事件がなかったら、次の段階として(半年後の12月頃)今度は林真須美さんが初めてヒ素を舐める保険金詐欺を計画している矢先の出来事だったようです。
林健治さんは和歌山市内のアパートで一人暮らし。
十年ほど前に脳出血で倒れて、左半身の麻痺が残っています。
ヒ素の後遺症かどうかは分かりませんでした。
その後、ヒ素の後遺症ではなく、脳出血の後遺症という事が判明しました。
ヒ素の後遺症は完全に治っていると別のインタビューで語っておられました。
Q. 健治さんが初めて保険金詐欺をやろうと思ったのは、いつからですか?
やっぱりね
病院に入院してね。
そんで、「高度障害」と「死亡保険金」は同じ様な金額が出ると教わってからやね。
それが昭和63年(1988年)くらいやったか
それで、真須美に保険どのくらい入っているん?か聞いたら
「(健治さんが)お前が死んだり、高度障害になったら、1億5,000万円入ってくる」と
それが初めてやったな。
やる気にさしたんわ。
それやったら
今から俺が「高度障害を狙う」から
お前、ちょっと援護やってくれへんかと言う事でやったわけ。
当時、健治さんはシロアリ駆除の会社を経営していました。
好奇心からヒ素を舐めて入院したのが始まりだったようです。
(最初に保険金詐欺で)ヒ素を使うんじゃなしにね
どんなんかと思って
自分で勉強するために舐めたわけ
あのね、あのヒ素っていうのはね
少量 舐めたらね
もう腹が満腹になって、もう何も入らん
ほんで、1日中 胸がムカムカしてね。
食べても全部吐く
これ演技で吐けって言うと難しいけどね
演技やなくとも医者の目の前で「うわぁ~」って吐ける
それ見た医者はビックリするんやな
ほんで唇をちょっと微かに震わすんやな。
ほんだら先生がね。怖がってしもうて反対に「どうしたん?何か食べたんか?」
「ヒ素を飲んだ」という事を言ったら、事件になるんで黙っておいた。
「先生、昨日は天ぷら食いすぎて胸悪くてしゃあない」って「もう、ご飯も食べられへんし、もう吐いてばっかりで下痢は起こすし」「もう体がフラフラや」って言うたら
「ありゃ、これは下痢を起こして脱水症状も起こしてるか分からんな」とか言われて点滴やってくれて
「まぁ、しばらく様子見てうちに入院やっとけ」と、ほんで上手いこと入院できる訳や。
日を追うごとに病気を大げさに言ってく訳やな。
保険というのは給付金があるんよ。知ってるかな。
1日入院したら1万円とか。それがデカかったな。
大体、僕の場合は1日入院したら10万円ぐらいあった。
だから、ざっと単純計算で、ひと月入院したら300万円かな。大きいよな、やっぱり。
看護師経験のある林真須美さんと共謀して6ヶ月入院。
高度障害の診断を受けて「2億円」を手にする。
三和銀行から電話入って
「林さんですか?」
「今日、午後3時に日本生命から2億円入りましたけど」
て言われて、やっぱり身体が身震いするもんな。
Q. その時に罪悪感はなかったですか?
なかったなぁ
子供4人いてるし
まだ家のローンも残ってたし
1990年に真須美さんは保険の外交員になります。
二人は次々と保険金詐欺を繰り返す。
金っていうのはゲームにしたら面白い
それも細かい5万や10万の金やら別やで
何千万 何億になったら、それは面白い
お医者さんについて
お医者さんと言うのはね
どこの医者も一番、自分が偉いと思っている。
それで高飛車で上から目線で来んのよ。
医者っていうのは。
そういう人を騙かしてね。
ちょっとバタバタさせるのは面白いと思う。
医者を騙す演技について
嘘の涙も流すんやで。
流す時、どんな事を考えるか分からんやろ?
「あぁ、この涙で2億円なら安い」と思って流すんやで
出るで涙も 出る。
「あぁ、これやったら家のローンもパァになるし、2億円入ってくる」と思ったら出る。
保険会社に提出する診断書を繰り返し得るには
病院や意思の協力が不可欠だったと林健治さんは言います。
まぁ、医者もね
詐欺も変わらへんて
医者に200万円渡したらね。
カーテンの影で、お金数えてるよ。
健治「先生どうですか?その200万円で足りませんか?」
って言うたら
医者「うん。これだけあったら、ミズノのアイアン買える(ゴルフクラブ)」って
健治「それで良いゴルフやって下さいよ」って
医者「まぁ、僕もね。林さん。保険の事はしらんけど家帰って、保険の事を勉強してきます」って帰るわ
ほんまやで。ほんでちゃんと診断書を書いてくれる。
何やかんや綺麗ごと言うてくるで。
医者「君、これ犯罪なれへんか?」言うてね。
手を握るから(医者に)お金を渡したら
健治「犯罪にならへんか言うたって、先生は犯罪と分かって金を受け取ってるやん。あかんで、それ受け取ったら犯罪やで」
医者「いやぁ…、ちょっと怖いけど何とかなるんか?」
健治「まぁ、ちゃんと裏も任しとってよ」
医者「(元気よく)頼むで!」
健治さん達は細かな保険金詐欺を繰り返します。
その数は10年間で20回以上に及んだ。
再び大きな保険金詐欺を企てたのは
和歌山カレー事件が起きる1年前の1997年
林真須美さんの母がなくなり、保険金が入った時の事だった
(義理母の生命保険で)得たお金を金庫に入れてあった。
俺もそれ知らんかったんやけど金庫の番号は知っていた。
(真須美が)金庫を開けたら、4,000万円がなくなっていた。
それワシが…
その4000万円を使ってしまった。
岸和田競輪に行ってな。
だいたい2日で使った。
きれいに負けた
そしたら、真須美が物凄く怒った。
ワシ正座したもんな。
「そこへ座れ!」って「お前、ウチのお母ちゃんの形見まで競輪に打ち込みやがって」って怒って「出てけー!(怒)」って言われて。
「それやったら、ワシの身体で稼いで返したら良いんちゃうんか」ってケンカになった。
健治さんは二度目の高度障害を狙ってヒ素を飲んだ。
しかし、飲んだ量が少なくて、すぐに退院を迫られた。
「5日で退院せい」って言うたんで先生が
5日以上入院していないと保険金が出ないのよ
それやったら、もう二度と「退院」って文字を使えんようにしてやると。
居候(いそうろう)の泉を呼んで車庫に置いてあったヒ素を持ってこさせて
病院の給湯器で、ヒ素を抹茶片栗の中に混ぜて、ちょっとだけヒ素を入れて飲んだ訳よな。
ところが量が多すぎたんやなぁ…
13回まで吐いたのは覚えてる。
大体人間ってね。限界きたら幻覚が出てくる。
白い壁にね。虫が湧いてくる幻覚が出る。
それを取って殺している幻覚が出てくる。
そうこうしている内にスーッと寝てまうな
そんで、自分の身体がスーッと上へあがってまう
今度はヒ素の量が多すぎてしまい
20日間、意識を不明になってしまいました。
もう後、二時間もったら、ええとこやって
それが何かの奇跡で、ぱっと「生き返ったんやな」
奇跡的に一命を取り留めて
2度目の高度障害保険による
「1億5,000万円」の大金を手に入れたようでした。
後に別のインタビューでも合計13億円超を保険金で手に入れたと語っておられました。
裁判では8億7,000万とされています。
最後に
和歌山毒物カレー事件の当日にも行っていた
スナックのカラオケで歌うシーンになります。
とても歌が、お上手のようでした。
今でも林真須美さんの事を思い出して
真須美が一番好きだった歌はね
「黒い海峡」
祐ちゃん(石原裕次郎の「黒い海峡」)
これ好きやでぇ
林健治さんのインタビューを見て吉本芸人の横山やすしさんではないですが、語り口調がヤっさん風で、面白い方でありました。
でも、わざわざ高度障害を狙いにいくために危険すぎるリスクを犯してまで”ヒ素を自ら舐める”って相当のギャンブラーであります。
実質、競輪で4000万円を使うギャンブラーでありますので、間違いありませんでした。
その当時、保険会社も「とんでもない人物がいるもんだ」と、たまげた事だと思います。
和歌山カレー事件 林健治さん検察との裏取引に応じていなかったに続きます。
ぜひ1つの参考にして頂ければ幸いです。
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