和歌山毒物カレー事件当日の状況

和歌山毒物カレー事件当日の状況
時系列で解説
1998年7月25日(土)
和歌山県和歌山市 園部第14自治会 夏祭り

参加した主婦は約20人
自治会は6つの班に分かれており、林真須美さんは第1班の班長でした。
朝8時30分から民家の駐車場ガレージにて近所の人たちとカレー作りを開始。
林真須美さんは午前中は病院の検査があったため、カレー作りには不参加。
午前10時: カレーの煮込みを開始
午前11時30分: 6人が味見をするが異常なし
お昼前の午後0時にカレーが完成。
鍋はアルミホイルで蓋をして重しにダンボールを乗せてありました。
午後は、お祭り開始時間の夕方6時まで近所の人たちと交代で鍋の見張り番となっており、1時間交代で見張りをする事になってました。
午後0時5分 カレーが完成した頃の5人の主婦たちが噂話をしていたとされる所に林真須美さんがやってきます。
この噂話は林真須美さんに聞こえたかもしれないと察して、胸がドキッとしたと主婦たちが語っています。
この証言が林真須美さんが激高(怒るきっかけ)の発端として、検察や二審の裁判官は、こうした主婦たちの態度に腹を立てて犯行に及んだと見るのが、もっとも自然としています。
しかし、主婦たちの証言では激高説は否定している事がdigTVさんの取材で判明しています。
林真須美さんがカレー作りに参加しなかった事が良く思わなかった方もいたようです。
判決によりますと「ガレージ内には林真須美さん疎外するような雰囲気があった」とされています。
この時、林真須美さんがガレージへ向かう姿を少年は目撃した事を語っており、主婦たちがいた時間と、ほぼ一致しています。
当時4歳だった三女も後を追うようにガレージにやってきたと後に主婦たちが証言しています。
重ねた紙コップを持っていたと少年が証言していますが、主婦の証言はありませんでした。
午後0時10分頃に氷の状況を確認するため、林真須美さんは一旦、席を外しています。
午後0時15分頃にSさんこと酒井さん(仮名)が一人で見張り番をしていました。
午後0時20分 林真須美さんがガレージに戻ってきます(この時は二人だけの見張り番)
Sさんは昼食を作るためにガレージから席を外します。
この時、一緒にガレージいた時間は「数分」と言われています。
Sさんがいなくなってから、すぐ後に次女(中2)がガレージにやってきますが、すぐいなくなります。
この時、次女はカレーを味見をしており、裁判でも長男と次女が証言をしましたが、信用されずに林真須美さんが一人でカレーの見張りをしていたとされたようです。
ネットでは次女が犯人説とありますが、とても嫌がっていて「私は絶対いたし、味見もしている」と当時から言っていた事を長男さんが語られています。
一審では認められていたのですが、白井万久(かずひさ)裁判長になってからは母親を庇う虚偽だと断定されています。
午後0時30分~1時の間にガレージの向かいに住む女子高生が林真須美の姿を見たとされています。
一人で見張り番をしている時に林真須美さんがカレー鍋にヒ素を入れたとされています。
女子高生の証言では
「林真須美は鍋の奥の方を何度も行ったりきたりして歩いていた」
「何回も道路の方を見たりしていた」
「カレー鍋に被せてあったダンボールを外して、しばらくすると鍋から白い湯気が上がり、林真須美は湯気を被っていた」
「服装は黒いズボンに白いTシャツ。タオルを首にかけていた。タオルで顔の汗を何度も拭いているみたいだった」
裁判では、この目撃証言が、もっとも重要視されています。
午後0時20分~1時の間に、少なくとも一度ガレージを離れてからタオルを持ってきた時にヒ素も一緒に持ってきたとされています。
主婦の記憶では林真須美さんがガレージに1回目~2回目に訪れた時はTシャツで汗を拭いていたという事から、タオルはなかったと結論付けられています。
しかし、その後に一人で見張りをし始めた時から向かいの女子高生の目撃証言により
林真須美は首にタオルをかけていた = タオルの存在こそが林真須美さんがヒ素を持ってくるために一度離れた事の「状況証拠」とされています。
しかし、この判決は少年の目撃証言と大きく矛盾しているようです。
目撃した少年より
「最初に林真須美さんがガレージにやってきた時から首にタオルを巻いていた」
と証言しています。
しかし、目撃した少年は裁判の証言台に立つことはありませんでした。
裁判の証言台に立たなかった理由として
少年が何回か捕まった内の何回目くらいに「捕まっている以上、裁判で証言をしてもらったら向こうの弁護団に突っ込まれるから」と言われて裁判で証言してもらう話はなかった事になったようです。
タオルの件については、林真須美さんの次女も少年と同じ事を証言しています。
「女子高生の証言」と「林真須美さんの次女&少年の証言」が異なっています。
もし、林真須美さんが最初からタオルを首に巻いていたとしたら、一人で見張りをしてから一度、ガレージを離れたという「状況証拠」すらも成り立たない事になります。
カレー毒物事件を追い求めているノンフィクション作家(事実に基づいて、もっとも深く取材をしているライター)片岡健さんはdigTVで以下の内容を語っております。

これ凄いなぁと思ったのが(女子高生の)目撃証言
林真須美さんがカレー鍋のフタを開ける所を見たという
あれは本当はガレージに2つのカレー鍋が置かれていて、カレーは2つの鍋で作ったんで。
その内、ヒ素が入っていたのは1個しかないんですね。

でも、そのヒ素が入っていた鍋というのは
目撃証言をした人(女子高生)がいる所からは見えなくて死角になっていた
林真須美さんらしき人物が開けたのは、本当はヒ素が入ってない方の鍋だった。
林真須美さんたちの主張を言えば、それは次女が開けたという事になってるんですけど
仮に林真須美さんが鍋を開けたとしても、それはヒ素が入ってない鍋に過ぎないのに、それが裁判で有罪の証拠にされているんですね。
ヒ素が入っていない鍋とは言え、フタを開けて中の様子を伺ったのは不自然だと。
◆ 当日の時系列について
午後1時: 次の見張り当番の主婦がきます。
林真須美さんのグループは12時~13時までが見張り番となりますので、別の班グループの方になります。
午後2時: 次女がカレーの味見をしています。この時点でカレーに問題なし(林健治さんが語っております)
午後3時(4時): 夏祭り会場にカレー鍋が持ち込まれます。
午後4時30分: 林真須美さんは近所の家からカレー用のご飯を集めて会場に現れます。
友達と出かけるので、今夜は手伝えないと家族でカラオケへ。
林一家は真須美さん・健治さん・次女・長男の4人でカラオケに行ってました。
※ 事件当日の午後3時頃に「カラオケ行こう」と知人から誘いが入ったために夏祭りの現場には不在だった(当時のTV取材情報)
林一家は6時~6時30分から真須美さん・健治さん・次女・長男の4人でカラオケに行く。
長女と三女は自宅で留守番をしています。
事件当日の午後3時頃に「カラオケ行こう」と知人から誘いが入ったために夏祭りの現場には不在だった。
カラオケに行った時間帯&知人からの誘いは当時のTV取材で答えているシーンを確認出来ております(報道特別番組 カレー毒物混入事件容疑者逮捕より)
気になる点として、林真須美さん本人は「知人に誘われた」と答えているシーンがあるのですが、すぐにナレーションは”林真須美容疑者から知人を誘った”と紹介しています(当時のTV取材情報/別で解説あり)
午後5時過ぎ: 主婦らが全てのカレー鍋を味見(試食)したが吐き気など異常は一切みられなかった事が分かっています(新聞報道あり/別で解説)
午後5時45分: 祭りの準備で一足先にカレーを食べた男性2人が嘔吐しています(恐らく、亡くなられた自治会長と副会長だと思います)
午後6時: 祭り会場でカレーが配られる(自治会長と副会長が食べている最中かもしれません)
和歌山毒物カレー事件が発生といった流れになっています。
簡単にまとめますと…?
◆ 1998年7月25日(土)当日の状況

↑ 当時の報道では
夕方5時~6時の夏祭り開始直前に”ヒ素ではなく”「青酸カリ(青酸化合物)」を入れたとなっています。
時間帯もお昼0時20分~1時の間ではなく、夕方6時から始まるお祭り直前となっていました。
夕方5時~6時の夏祭り開始直前に
”ヒ素ではなく”「青酸カリ(青酸化合物)」を入れた事になっています。
ヒ素を入れたとされる時間帯もお昼0時20分~1時の間ではなく、夕方6時から始まるお祭り直前となっていました。
後に長年に渡り、白アリ駆除でヒ素を取り扱っていた林健治さんが語っておりますが
135gのヒ素は夏祭り開始直前に入れないと接着剤のようなゴム状みたいな塊になるので、林真須美さんが午後0時20分~1時の間に入れるのは違和感があり、おかしいという指摘があります。
ヒ素をカレーに入れるにしても団子のような固まりになるので、入れた瞬間によくかき混ぜて食べる直前でなければ違和感が残るという事でした。
ましてや、お昼から夕方6時までの5時間もの間にカレーの見た目に違和感がないこと事態がおかしいとも指摘があります。
さらに午後2時には林真須美さんの次女もカレーを味見をしているようでした。
◆ 調理中の時系列について
・朝8時30分: 民家の駐車場ガレージにて近所の人たちとカレー作りを開始(参加した主婦20人)
・午前10時: カレーの煮込みを開始(2つの大きな鍋)
・午前11時30分: 6人が味見をするが異常なし
・昼0時: カレーが完成(アルミホイルをしてからダンボールでフタをします)
・昼0時5分: カレーが完成した頃に林真須美さんがやってきます。
・昼0時10分: 氷の状況を確認するため、林真須美さんは一旦、席を外しています。
・昼0時15分: Sさん(仮名)が一人で見張り番をしていました。
・昼0時20分: 林真須美さんがガレージに戻ってきます(この時は二人だけの見張り番)
◆ 犯行時間と疑われる状況
昼0時20分~1時の間: 林真須美さんが一人で見張り番。
この時に林真須美さんがヒ素を入れたと直接証拠ではなく状況証拠で「死刑」になりました。
林真須美さんが一旦ガレージを離れて、自宅から首に掛けていたタオル&紙コップに入ったヒ素を一緒に持ってきたと言われています。
ガレージ向かいに住む女子高生: 林真須美さんが一人でいる状況を証言(カレー鍋の中身を見たり、何度も道路の方を見ていたと証言)
近所のお好み焼きアルバイト青年16歳: 林真須美さんを見たと証言(右手に紙コップを鷲掴みで持っていたと証言)
林健治さんより真須美が見張り番へ行ったのは吉本新喜劇が始まった午後1時と語っています。
◆ 最後に簡単にまとめますと…?
・午後1時: 次の見張り当番の主婦がきます(林真須美さんのグループは12時~13時までが見張り番となりますので、別の班グループの方になります)
・午後1時~2時30分: 民家ガレージで合計3人がカレーを試食の味見をしています(林真須美さんの次女と少女)
・午後4時: 祭り会場にカレー鍋が持ち込まれます。
・午後4時30分: 真須美さんは近所の家からカレー用のご飯を集めて会場に現れます。「友達と出かけるので、今夜は手伝えない」と言い残します。
・午後5時過ぎ: 主婦らが全てのカレー鍋を味見(試食)したが吐き気など異常は一切みられなかった事が分かっています(新聞報道あり/別で解説)
・午後5時45分: 祭りの準備で一足先にカレーを食べた男性2人が嘔吐しています(恐らく、亡くなられた自治会長と副会長だと思います)
・夕方6時: お祭りでカレーが提供される(67人が急性ヒ素中毒になり、4人が死亡)
※ 自治会長と副会長が食べている最中 or 同時刻に配られたのかもしれません。
・夕方6時~6時30分: 家族でカラオケへ出かけます。真須美さん・健治さん・次女・長男の合計4人で夏祭りには参加せずにカラオケに行きます(この時、長女と三女は自宅で留守番をしています)
・午後7時: カラオケスナックで主人に3回か4回言われて嫌々デュエットしようと言われていたが、1回だけ唄っていた。石原裕次郎のデュエット曲だった。
・夜11時: 林夫婦は次のスナックへハシゴ
・翌日の午前1時30分:「救急車も何もなかった。自治会の人はおられた」と当時の報道で語ってました。
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和歌山カレー事件 次女&三女と女の子が味見していた(当時の報道編)
和歌山カレー事件 味見していた次女と三女を病院に連れて行っていた
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