和歌山カレー事件 あんたが認めんかったら次女を逮捕してやる

和歌山カレー事件 あんたが認めんかったら次女を逮捕してやる
ノンフィクションライターの片岡建さん(digTV)
1998年7月25日 和歌山県和歌山市園部(そのべ)で
夏祭りに参加した67人が急性ヒ素中毒になった毒物カレー事件がありました。
最終的に67人中4人の方が亡くなられています。
最終的に和歌山カレー事件は「ヒ素による殺人罪」として
約3ヶ月後の10月4日に林真須美さん(当時37歳)が逮捕となりました。
その後、林真須美さんは一貫して無罪を主張するも2009年に「死刑判決」が確定しています。
現在も大阪拘置所の中から「無罪」を主張し、再審を求め続けています。
この和歌山カレー毒物事件は以前よりと言いますか?
長年に渡り「冤罪(えんざい)」が疑われております。

#7【ノンフィクションライターが見た事件】/林眞須美が冤罪だと思ったきっかけ/不可解な保険金詐欺事件/貴重な証言者/事件当時のずさんな報道/【和歌山カレー事件】より
和歌山カレー事件の冤罪の可能性について
最も深く取材されている

ノンフィクションライターの片岡建さんが
林真須美さんの面会に行った時に
衝撃的な内容を聞かされた。

片岡さんがまとめた
取材ノートに書いているのは

女検事より
あんたが認めんかったら
次女を逮捕してやる

と女検事に言われたと。

「次女を逮捕してやる」
と女検事に言われたと
林真須美が言ったという事でした。

当時の報道は
凄い間違いがありますよね。

一番、酷いなと思ったのは

林真須美さんが(旦那である)
健治さんにヒ素を飲ませた
という話になっているので

そういう話の筋書きになるために
林真須美の男を探し始める

警察も実際そういう捜査をやってたんですけど
マスコミもそれを嗅ぎつけて

林真須美の男はこいつだ!
と ある時期やってた 報道合戦の中で

その中で土井さんが
借金まみれだったので、

林夫婦がお金を出して
園部(そのべ)のアパートに住まわせてやったんですね。

そこに たまに林真須美さんが
行ってたんですけど

それを土井さんのことを
林真須美の男だと書いていて

そのアパートに
林真須美が行って

ベランダで林真須美さんが
胸を出して何人かに目撃されていると

そういう事を複数の週刊誌が
書いているんですよね。
そんな話はないと林真須美さんから聞いて

実際そのアパートを見に行ったら
ベランダがないんですね。
そもそも。

そのアパートは林真須美さんの家から
歩いて2~3分の場所なんですけど
(当時のマスコミ取材陣は)アパートを見に行ってないんですよね。

これ凄いなと思ったのが
女子高生の目撃証言より

林真須美さんが
カレーの鍋の蓋を開ける所を見たという

あれは本当はガレージに
2つカレー鍋が置かれていて

カレーは2つの鍋で
作ったんで

その内 ヒ素が入っていたのは
一個しかないんですね。

でも、そのヒ素が入っていた
鍋というのは

目撃証言をした人からは
見えなくて死角になって

林真須美さんらしき人物が開けたのは
本当はヒ素が入ってない方の鍋だった

林真須美さんたちの主張を言えば
それは、次女が開けたという事になってるんですけど

仮に林真須美さんが鍋を開けたとしても
それは、ヒ素が入ってない鍋に過ぎないのに

それが裁判で
有罪の証拠にされている

ヒ素が入ってないとは言え
鍋を開けて中の様子を伺ったのは不自然だと

有罪の証拠にされている

裁判も酷いけど
もっと酷いのはマスコミで

捜査を行っている時に
その目撃証言の存在を
色んな所で報じているが

どういう風に
報じているかと言うと

ヒ素を鍋に入れる所を見た
という証言として報じている

週刊誌なんかはそうだし
新聞もそういうニュアンスで報じている

本当は、その証言が信用できるとしても
ヒ素の入っていない鍋を開けたに過ぎないのに

ヒ素を入れる所を見たという
目撃証言が存在すると

そういう事を報道しておいて
一切訂正はしないですよね。

その場で聞きかじったことを書いておいて
後で全然フォローしない

みんなで書けば怖くない
という所がある

逆にこれが
再審が始まるとかなって

冤罪って事になったら
逆に検察・警察を叩くと思うんですよね。

みんなで寄ってたかって

みんなでやるから
怖くないと

Q. 片岡さんなりの考えで結構ですが、
林真須美さんが冤罪であれば
誰かしら犯人がいる、どんな可能性がある?

まず絶対的に思うのは

ヒ素があれほど危ない毒だと
知らない人だと思いますね。

誰もあんな事をする
動機はないと思いますね。

67人
ヒ素中毒に陥らせて
4人を殺す

場合によっては
全員死んでいてもおかしくない

あそこまでの事をする
動機がある人がいたとは思えない

だから、何もしらずに
入れたんじゃないかなと

衝動的に

まぁ、その動機が
何かと言われたら

イタズラは否定できない
と思いますけどね。

本当にまぁ
衝動的であったりとか

軽い気持ち
だったと思いますね

殺してやろうと思って
入れた訳じゃないと思いますね

Q. 片岡さんの中で
誰かみたいな事は?

自ずと限られますよね
誰かと公言できるものはないですけど

少なくとも怪しまれずに近づける
人だと思いますよね

だから全く見ず知らずの
人ではないと思いますね。

Q. 片岡建さんが和歌山カレー事件に関心を持ったきっかけは?
一番最初は三浦和義さん。
ロス疑惑の三浦知良さんに2006年に取材させてもらって、それがきっかけで関心を持ちました。
※ 三浦和義のロス疑惑事件 = 1981年にロサンゼルスで妻を殺害して保険金を騙し取ったとして逮捕された事件になります。
一審では無期懲役となりましたが、物証&自白の直接的な証拠がないとして、逆転の「無罪判決」になりました。
三浦さんが当時、林真須美さんの事を「あの裁判が実はおかしいんじゃないかと」「冤罪なんじゃないか?」という事を最初にあの人が気づいて、林真須美さんを支援する会を立ち上げた。
僕もそれは知ってたんですけど、「また何か怪しいことをやっているな」と。
三浦和義さんはロス疑惑という事件では奥さんを殺した事は無罪になりましたけど、やっぱり世間的には悪いクロ(極悪人の人物)だと思われてて、僕もクロと思ったんで。
また三浦和義みたいな怪しい奴が林真須美みたいな怪しい奴を使って、商売でもしようとしているんじゃないかと思った。
昭和の大事件を当事者に振り返ってもらうというインタビューで三浦知良さんに会って。
直接、お会いする前にロス疑惑の資料を調べていたら、結構報道と実際の内容が違うんですよね。
「この事件はおかしい」「冤罪じゃないか」とか、そういう事を言ってる人も結構いて説得力を感じた。
実際に三浦さんに会ってみたら、やっぱり話が凄い説得力があった。
奥さんを殺す動機もないし、保険金目的で殺したって言われてたけど、全然お金に困ってなくて、得た保険金も全然使ってないと。
何で、この人の事を自分はクロだと思ったんだろうと、ふと発想の逆転が起きた。
その時に、パッと林真須美さんの事を思い出したので、取材中に「三浦さんは、林真須美さんの事も支援してますけど、冤罪だと思っているんですか?」と聞いたら
三浦和義さんがすごく自然な感じで「あれは冤罪だと思いますよ」と。そういう事を言われて、ハッとなって。
(片岡さんが)「何でそういう風に思うんですか?」と聞いたら…?
三浦知良さんが「だって動機がないですよね」
「あの人カレーにヒ素なんか入れる動機がないでしょ」と。
言われてみれば、確かにそうだなと。
僕がそれまで林真須美さんについて知っていたのは旦那さんとか周囲の人たちに保険を掛けてヒ素を飲ませて保険金詐欺を繰り返していたイメージだったんですね。
そういう事をしていて、なんとなくカレー毒物事件もやったんだろうと思っていたんですけど、仮にそういう事をやっていたとすれば、保険金詐欺みたいな事を。
かえってカレー事件みたい事はやらないんじゃないかなと。
最初は保険金目的でヒ素や睡眠薬を飲ませていたという話ですよね。
まずヒ素を周囲の人達に飲ませていたと。
最初は旦那さんの林健治さんと二人でやっていたんですけど、それが次第に林真須美は保険金詐欺の共犯である旦那にもヒ素を飲ませていたという話になって
そういう事が疑われてカレー事件の犯人みたいなイメージになって、その後から証拠が出てきてるんですね。報道の順番で言うと。
目撃証言とかヒ素の鑑定とか。
だから、そこが世間的なイメージの元にもなっているなと思って興味を持った。
と語っておられました。
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