ごまかしと言い訳(伝説の部屋住みヤクザ)

ごまかしと言い訳
伝説の部屋住みヤクザ編
ドキュメンタリー番組
「ヤクザと憲法」より
(東海テレビで2015年3月放送)

大阪・堺市にある指定暴力団
二代目東組 清勇会(せいゆうかい)へ
100日間密着して40分テープx500本分の映像を撮影した
ヤクザの日常生活を追ったドキュメンタリー番組になります。
翌年の2016年には再編集して映画化もされております。

取材の取り決めとして
1.謝礼金を支払わない 2.収録テープを事前に見せない 3.顔へのモザイクは原則かけない
といった条件の元で撮影が行われた。
自転車で調子に乗った人の末路(伝説の部屋住みヤクザ)の続きになります。
その後…
若頭に叱られてしまった事を
すっかり忘れてしまったのか?
とある日の日曜日の出来事になります。

今度は滑舌を指摘された
大石さんより
新聞の夕刊(4日付) どこいった?
と聞かれ

松山尚人: はぇ
いつもは空気を読み取る事を苦手としておりますが
この時ばかりは、さすがにまずいと気づいたのか?
少しだけヤバそうな空気感を”あ然とした表情”から感じ取れますが、ひとまずバレないように適当に返事だけして誤魔化しておきます。
これには大石さんからも
大石: えっ?
と聞き返される始末でした。

曖昧な返事をした直後に
そのまま平然とゴミ箱のある所まで歩きまして

本人に捨てた記憶(自覚)があったのか?
すぐにゴミ箱の中をチェックしつつ
ちゃんと新聞紙がある事を「黙認」

再びこそ~~~っと
バレないようにするために
新聞紙をゴミ箱の奥底に戻しつつ

新聞紙の上から
ペットボトルを置いて

思いっきり
手で奥に押し込んで
新聞紙を隠すような形で小細工して

「バタンッ!」と電話番のように威勢良く
ゴミ箱のフタを閉じてしまいました。
すると…?

一部始終を見逃していなかった
大石さんより
今のなん?
今のなに?

松山尚人: えっ?
といった
いつもながらの
知らなかったフリこと
お得意のオトボケを始めます。

大石: 夕刊がないんのやぁ、調べたいんやけど。
松山尚人: へぃ
大石: 木曜日のな?夕刊がないんのや
松山尚人: (静かめに)ハィ…
大石: いや、ハイって(これには思わず、再び突っ込みが入ります)
松山尚人: いやぁ、ちょっと捨てたもんでねぇ、多分。あのぉ…彫刻刀、あのぉ~、朝刊だけは、あのぉ…そこに入れとるんですけども… 大石: 夕刊いうとるやん 松山尚人: ぃ、ぃや、いやぁ~広告と朝刊だけは 大石: いやいや、夕刊がないんのやん。 松山尚人: はい、あぃ。あ~、夕刊は捨てたおもんます、おもうんですよね、多分…えぇ、ええ。。。
大石: なんで? 松山尚人: ぇ、ぃや、下にあるかも分からないんやすけども…す、、、すゴミ、その辺…(聴き取り不能) 大石: なんで夕刊だけ捨てるの? 松山尚人: いやぁ~あのぉ…広告と朝刊は取っといてくれ言われととと、、、と、とるんでぇ

大石さんは「夕刊」を聞いているのにも関わらず
なぜか”朝刊”にこだわってしまう松山尚人さんに対して
このやり取りを見ていられなかったベテラン部屋住みのケンゴさんから話を割って入られます。
※ 電話番を叱ってくれた先輩組員こと、いつまでも居候しているベテラン部屋住みのケンゴ先輩になります。
ケンゴ :(強めの口調で)ちゃうねん、夕刊を捨てる理由を聞いてるねん! 松山尚人: い、いややぁ、もういややん、いらへんので、捨ててたんつか?いらへんや思われましてね。 大石: ほんまかぁ…
松山尚人: えぇ、いつ、んすないしん捨てます、えぇ(聴き取り不能) 大石: 別に捨てんでも、ええで。なっ? 松山尚人: あい、んぇ
ここで大石さんは綺麗サッパリと
話を終わらせようとしているのにも関わらず…?
なぜか自ら揚げ足を取るように
再び話を蒸し返すような形にて

松山尚人: (ちょっと強めの口調で)いらへんやおもった、、、思ったんでね。とったんで、、、 大石: おぉん、別に捨てんでも、ええって 松山尚人: はぃ…
最初から「誠に申し訳ございません」と自分の非を素直に認めて謝罪をした上で「当方の不手際で、夕刊は(古い新聞と勘違いして)捨ててしまいました」で済む話だったのが…?
なぜか長々と確認のやり取りをする羽目になってしまいました。
それも礼儀作法として大切な極道の世界において「最初に謝罪の一言」もないどころか?
終始、言い訳ばかりしている姿が、さらに話をややこしくしてしまった点でもあり、最大の見所でありました。
昭和の時代やら普通の人だったら、大石さんがキレかねない事態ではありますが…、松山尚人さんの普段の言動を理解しているからなのか?
終始、攻める事もなく心優しい大石さんの対応でありました。
それと同時に先ほどの大野若頭がキレていた理由が分かった気がしてしまいました。
人に対しての気遣い・気配りや心を読む力ではないですが、ちょっと要領が悪そうなナオトさんには先輩を立てたり、気遣いを求められる部屋住みの修行は厳しそうな印象を受けてしまいました。
人間は向き・不向きがありますので、こればかりは仕方ありません。
今回の出来事を受けまして
逆に先輩・組員さん達が
”部屋住みの分際”である松山尚人さんに対して
(周りが)一番気を遣わせてしまっている
という衝撃な光景でありました。
まさに時代は変わると言われる通り
もはや…完全に部屋住みの立場が逆転してしまっています。
昭和~平成中期の時代では絶対に考えられなかった前代未聞の事態(出来事)となりました。
我々は、とんでもない光景を目にしてしまっております。
だからこそ
”伝説の部屋住みヤクザ”
という新たな称号を手に入れているとも言えます。

先ほどの言動に対して
悪いという自覚があったのか?
松山尚人さんなりの気配りなのか?
ここで機嫌を直してもらおうと
タバコの火の手伝いをしようとしますが…?

大石:(余計な事はやらんで)えぇって
と嫌そうに言われてしまい
見事なまでに断られてしまいました。
その気遣いは少し時間を空けてからやるべきでありました。

