こち亀の名作 浅草物語(感動の人情物語)

目次
● こち亀の名作「浅草物語」
はじめに
「浅草」「下町」「人情溢れる物語」
何か魅力を感じる不思議な言葉ですね!?
こちら葛飾区亀有公園前派出所こと「こち亀」
その中でも人情溢れる素敵な感動物語があります。
それが「浅草物語」になります。
こち亀の中で、一番好きなお話であります。
とても心に残るストーリーだと思っています。
まだ見た事がない方は、ぜひ一緒にご覧下さいませ。
どこで見れるの?
テレビアニメ版では1998年12月27日のスペシャル「第110話」で放送されました。
漫画版では「57巻: 浅草物語の巻(電子書籍のKindle)/ 浅草物語の巻(コミック)」に収録されています。
J:COMやスカパーに加入している方はアニマックスで再放送をやっている事がありますので、要チェックですね。
無料のアベマTVでも要チェックです。
他にネットでは有料のドコモの動画サービスである
dTV(31日間おためし無料)で見れるみたいです。
Amazonプライムビデオでは30日間 無料でご覧頂けます。

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続編もあるの?
浅草物語の後日談については
浅草物語 望郷編(Kindle版)/ 望郷編(コミック板)として単行本の125巻に収録されています。
残念ながら続編はアニメでは放送されていません。
どんなストーリーなの?
同窓会(クラス会)に参加した両津勘吉(主人公/カンちゃん)は、昔の幼馴染で親友だった村瀬 賢治ことケンちゃんがヤクザの幹部だった事を知らされます。
両さんは急いで交番に戻って、夕刊を調べにいきます。
署内で集英会(ヤクザ)の村瀬の記事が出ていました。
抗争事件を担当している署に移される事を聞きつけた両津は、足早に村瀬のもとへ急ぎます。
そこには手錠を掛けられて、数人の警察に連行される村瀬の変わり果てた姿がありました。
両津「ケンちゃん」と声をかけるも無視されて
再び「ケンちゃん、なぜだ!」と言った所で…
村瀬「てめぇ、なんて知らねぇよっ!」と言われ村瀬に思いっきり蹴飛ばされます。
両津は署内に戻り、中川や麗子、部長に励まされます。
両津「昔は、あんなやつじゃなかった。お金持ちのボンボンで、クラスイチ頭が良かったが、妙にワシと気が合ってな」
「いつだったかなぁ~、あいつ。エリート官僚で厳格の親父に怒られて、うちに家出してきた事があってな。」
─ 昔の回想シーン
ケンちゃんは、両津家の家族のやり取りを見て”羨ましい”と嘆(なげ)きます。
ケンちゃん「家族で、こんな楽しい夕ご飯食べたこと一度もないもん…」
両津「なんでだよ?(不思議そうな顔で)」
両津の親父さん(銀次)「いいじゃねぇか、そんなこと。それより、ケン房、寂しくなったら、いつでも、うちへ飯を食いにこい!」
両津のお母さん「ご馳走はないけど、ケンちゃんなら大歓迎だよ!」
───
両津「あいつはぁ、下町の人情も分かる。いいヤツだった…」
そんな中、パトカーで移動中だった村瀬が脱走をしてしまいます。
署の内線「村瀬は自分を裏切った集英会(ヤクザ)に復讐するために逃走した可能性が強い。集英会のある浅草周辺を固めろ」
逃走中の村瀬(心の声)「浅草なら裏の路地まで知っているからな。見つかるもんか。集英会めぇ、待ってろ。」
両さんは浅草の細い路地に目をつけます。
両津「あそこだっ!」
すると…目の前から村瀬が歩いている姿を発見します。
村瀬「…両津」
両津「やっぱり、ワシの事を覚えてくれたんだな、ケンちゃん」
村瀬「うるせぇー、近づくな(胸から隠し持っていた拳銃を向けます)」
両さんは気にせず
少しずつ歩き出します。
村瀬「聞こえねぇのかっ!それ以上、近づくと撃つぞぉ!」
両津「ピストルごっこか? 懐かしぃな~。さぁ、こい」
ここで両さんがタックルをして、発砲音が天井に向かって鳴り響きます。
中川「はっ、拳銃の音が。向こうです」
部長「急げ、中川。村瀬に違いない」
ここから両さんと村瀬が取っ組み合いのケンカが始まります。
両さんが背負投したり、村瀬がパンチを繰り出したり、
村瀬「どうしても、邪魔する気かぁ!」
両津「当たり前だー!!!」
両さんが優位に立っている状況の所で、村瀬が胸から隠し持っていたナイフを取り出して、両さんに向けて刺し殺そうとします。
両さんが、そのナイフを持った手を受け止めて
「自首しろ、ケンちゃん」
何があったか知らないが「人生を投げた時点で、お前の負けだ」
「この大馬鹿野郎~!」と言って
最後の背負投でKOさせます。
しゃがみこんだ村瀬は
自らの手でナイフを投げて捨てます。
村瀬「ハァッ、ハァッ、ハァッ…、相変わらず喧嘩強いなぁ…」
ここで、中川と部長が影から村瀬と両さんの姿を発見します。
中川「部長、逮捕しましょう!」
部長「待て。(両津に)あいつに任せよう」
両さんと村瀬(ケンちゃん)が、しゃがみこんで他愛もない話をします。
両津「ケンちゃん、なんでヤクザになってしまったんだ?」
村瀬がタバコに火をつけようとするが…雨のせいで、なかなか火がつかない所を両さんが手で火がつきやすいように気遣います。
村瀬「すまねぇ…。中学の時、親父とお袋が離婚したのがケチのつきはじめさ。
俺は、お袋の方に行きたかったが、親父が離さなくってな。
その親父も中3の時、汚職事件で豚箱行きよ。
進学校の有名中学だったんだがオヤジの事で、ひでぇイジメに遭ってな。
我慢出来ずにイジメたやつを病院送りにしたら、少年入りだ。
あとは絵に描いたような転落人生さ。
気がついた時には、この通りの金バッジさ」
両津「あまったれるんじゃねぇー!!!
自分の人生を”人のせいにするな”
自分の人生は自分で切り開くものだ。
ベイゴマの事、忘れてしまったのかよ」
─ 昔の回想シーン
両さんが沢山持っているベイゴマをケンちゃんに見せます。
ケンちゃん(村瀬)「いいなぁ~。勘ちゃん(両津)1個ちょうだい」
勘ちゃん「だめぇだめぇ~、このベイゴマは勝負に勝って手に入れた俺の宝だ!欲しかったらケンちゃんも上手くなれよ」
ケンちゃん「でも、僕ベイゴマ苦手だからなぁ~」
勘ちゃん「俺が特訓してやるよ!」
それから日々、両さんと特訓していたケンちゃんは町内では敵なしになるくらいまでにベイゴマが集まっていました。
───
両津「その時の笑顔、最高だった(ベイゴマをコツコツ集めていた当時)」
村瀬「そういやぁ、そんな事もあったな…」
両津「あのベイゴマ、どこにやったか覚えているか?
ワシは今でも覚えているぞ。
あれはケンちゃんが渋谷に引っ越す前の日だった。
─昔の回想シーン
ケンちゃん「今まで勝ち取ったベイゴマ、勘ちゃんにあげるよ」
勘ちゃん「えー、いいのかぁ?」
ケンちゃん「私立中学に入るために塾に行かなきゃならないから遊べなくなるんだ」
勘ちゃん「せっかく、100個も集めたのに…男の勲章だぞ。このベイゴマは」
ケンちゃん「でも、見つかったら捨てられてしまうし…」
勘ちゃん「そうだ!いい考えがある。この神社の木の下に埋めておくんだよ。俺らの宝物として。いつでも使いたい時に出せるじゃないかぁ~」
ケンちゃん「勘ちゃん、頭いいなぁ~」
そんな時に、ベイゴマ勝負で負けた上級生の兄が恨みで喧嘩を売ってくるのですが、両さんは糸も簡単に撃退します。
ケンちゃん「さすがに強いね、勘ちゃん!6年生をやっつけちゃうなんて」
勘ちゃん「喧嘩なら負けないぜっ!」
ケンちゃん「その強さで、もし悪人になっても、僕が弁護士になって、きっと助けてあげるよ!」
───
村瀬「フッ、そう言ってた俺がヤクザになっちまって…お前さんが警官になっていた。世の中、思い通りにならないもんだな、勘ちゃん!」
両津「思い通りにいってれば、ワシは総理大臣だぜ」
村瀬「フッ、違いねぇ。殴り込みなんて、どうでもよくなっちまった。勘ちゃんの言う通り、自首するよ」
両津「そうか。元々、優秀な頭を持っているんだ。いくらでも再スタートできるぜ」
村瀬「大分、出遅れのスタートだがな…」と言いながら歩き出します
両津「おいっ、警察署は向こうだぞ?」
村瀬「分かってるよ。ちょっと寄りたい所があるんだ。
日が沈む前には必ず自首するから。
行かせてくれるかな?勘ちゃん」
両津「やっと昔のように呼んでくれたな」
村瀬「ありがとう…」
両津「署で待ってるぞ!」
村瀬を右手を上げたまま姿を消します。
その後、果たして村瀬は両津との約束を守るために日没までに自首しにくるのか!?
気になる方は、ぜひ本編のアニメを最初から見てお楽しみ下さいませ。
本日の忘れてはいけない名言集
・両津「あいつはぁ、下町の人情も分かる。いいヤツだった…」
・両津「あまったれるんじゃねぇー!!!自分の人生を”人のせい”にするな。自分の人生は自分で切り開くものだ。」
・部長「待て。あいつに任せよう(両津に)」
その他に後半で名シーンと忘れてはいけない名言集があるのですが、ネタバレになってしまいますので伏せます。
子供の頃の回想シーンで言いますと…?
ケンちゃんが両さんの家に遊びに行って一緒に夕ご飯を食べている時のシーンになります。
ケンちゃん「家族で、こんな楽しい夕ご飯を食べたこと一度もないもん…」
両津「なんでだよ?(不思議そうな顔で)」
両津の親父さん(銀次)「いいじゃねぇか、そんなこと。それより、ケン房、寂しくなったら、いつでも、うちへ飯を食いにこい!」
↑このシーンになります。
さすが江戸っ子と、いいますか?
人情溢れた下町育ちと、いいますか?
ケンちゃんの家庭の事情を察して
あえて理由を聞かずに
「いいじゃねぇか、そんなこと」
「寂しくなったら、いつでも、うちへ飯を食いにこい!」
という”太っ腹”と”気前の良さ”です。
アニメのシーンでは明らかに察した感じで、
両津の親父さん(銀次郎)の顔色が変わります。
両津勘吉こと両さんの人物像(本当の優しさとは?)
両津勘吉こと両さんは
お金に関する事になると…?
良い意味では
どんな困難があろうとも「最後まで諦めずに最大限の潜在能力を発揮する」
悪い意味では
「お金に執着」してガメつい状態になってしまう(その結果、失敗してしまう)
その一方で
誰か身近に困った人を見かけると…?
持ち前の”鋭い洞察力で、瞬時に人を見抜きつつ”
1.絶対に見捨てずに(助けずにはいられない)
2.自分の身に何があろうとも人に対して(誰かのためなら)
3.一生懸命なまでに”努力と全力を尽くす姿”(人に対して感謝の気持ちを絶対に忘れない)
といった所が本当に「素敵だなぁ~」と思っています。
それこそ、本当の意味での
優しさを持ち合わせた「THE・人情の人」ですね。
両さんみたいな人にならなきゃいけないな
と、もうリスペクトであります。
真のかっこいい人間とは?
まさに
”両さんみたいな人”の事を言うのかもしれませんね!?
このように
見た目のカッコよさだけを追い求めている内は「考えが浅いんだなぁ」
と気づかされます。
改めて両さん(秋本治さん)から学べる事は本当に多い事が分かります。
いえ、実はゲーム & 漫画(アニメ)といった
全ての娯楽 = 物語から”大切な事”を学べることは多いんです!
という事なのだと思っています。
ご覧頂きました通り
この話以外にも感動系の素敵な物語は沢山あります。
・57巻: 浅草物語の巻 電子書籍のKindle版 / 浅草物語 コミック版(仲が良かった真面目な同級生がヤクザになっていた話)
→ アニメ版 第118話
・125巻: 浅草物語 望郷編 Kindle版 / 望郷編 コミック板(浅草物語の続編)
→ アニメ化はされていません。
・41巻:両津刑事!の巻 Kindle版 / 両津刑事!コミック版(先輩の南部刑事との思い出話)
→ アニメ版 第122話
・59巻:お化け煙突が消えた日の巻 Kindle版 / お化け煙突が消えた日 コミック版(臨時教員 佐伯洋子先生のお話)
→ アニメ版 第75話
・71巻: 勝鬨橋(かちどきばし)ひらけ!の巻 / 勝鬨橋ひらけ! コミック版(病気がちな同級生の白鳥が北海道に転校する話)
→ アニメ版 第8話
アニメ版については
こち亀のアニメ 110話 浅草物語(Amazonプライムのdアニメ/30日間無料視聴)
Amazonプライムビデオより
30日間は無料でご覧頂けます。
最後に余談になってしまい大変恐縮なのですが、
映画版(第一弾)の
こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE
(主題歌:吉田拓郎さんの気持ちだよ~)
と
こちら葛飾区亀有公園前派出所 セレクション1 “人情編” [DVD]
も大変おすすめでございます。
ぜひ1つの参考にして頂ければ幸いです。