ボンネットが閉まらない原因(トラブル解決策)

● ボンネットが閉まらない原因(トラブル解決策)
ボンネットが浮いた状態で閉まらない仕組みを解説
ボンネットが閉まらない原因とトラブル解決策になります。
ボンネットロック機構の開け方~仕組みも簡単に解説しております。
ボンネットが閉まらないトラブルについて
結論から申し上げますと
1.ボンネットのロック機構&スプリングの「油切れ」
2.ボンネットレバーが繋がっている「ケーブルワイヤーの劣化」
長年に渡り車を使い続けますと
上記どちらかの原因が多く発生します。
特に油切れのトラブルが最近の車で多くありがちですね。
ワイヤーの劣化は、それなりに年数が経過してから劣化してNGになります。
当方では今回、油切れトラブル内容に該当してしまっておりました。
新車から購入して「8年目でトラブル」となっています。
それ以前にもボンネットが閉まりづらくなる前兆は出ておりました。
まずボンネットの仕組みを
簡単に説明しますと…?

ボンネットは運転席(右下)付近にある
ボンネットの絵が書いたレバーを手前に引く事で開ける事が出来ます。
正確にはレバーを引く事で、ボンネットがある前中央あたりのロック機構からケーブルワイヤーが左に繋がっており、ロックを下から上に押しのけてボンネットのロックを解除してくれています。
ボンネットのロックを解除する事で
少しボンネットを浮かしてくれていますね。
少し浮いた状態になれば、ボンネット下部に手を入れこんで
黒いレバーを上(左)に解除する事でボンネットを全開に開く事が出来ます。
ボンネットを開いた状態のまま固定するための固定金具が右側についています。
ボンネット上部の穴に固定金具を引っ掛けて固定する事が出来ます。
ボンネットロック機構の仕組みはシンプルで簡単です。
上に開くボンネット側の中央に取付けられているU字フック部分が
下側で固定されているキャッチ側のロック機構に奥まで挟まることで
押し込むタイプの鍵のように正常にロックされています。
ロック機構は複数のスプリングが伸び縮みして動作しています。
よくありがちなケースとして
下側に固定されているメインのロック機構部(キャッチ側)とスプリングが固着する事で、動きが渋くなるトラブルがよくあります。
これにより
最後まで正常にロックされず
少しボンネットが浮いた状態のまま
ボンネットが閉まらなくなってしまう故障トラブルが発生します。
まさにボンネットレバーを引いた状態のままで
それ以上は閉まらなくトラブル症状ですね。
最近の車でもよくありがちなので、厄介となります。
その場合の解決策としましては
・ラスペネ 420ml(無臭版の浸透潤滑剤) ・ラスペネ 350ml(業務用の浸透防錆潤滑剤)
・メンテルーブ
上記いずれかを
ロック機構~スプリング全体に
スプレーで噴射すればOKです。
クレ556さんでは、すぐに油切れを起こしてしまうのでNGとなります。
そして、ここからが大切な作業になります。
スプレーを噴射後は擬似的に
ロック機構が正常に動作するかどうかの実験も大切です。
ロック部分にドライバー工具を乗せて
下まで力いっぱい押し込めばOKです。
ロック機構は右から左に動いて下がる事で
しっかり固定されてロックされています。
● 部分がある所まで
下に押し下げるイメージですね。
正常にロックされると● 部分から上に移動出来なくなります。
これがボンネットが完全に閉じた状態 = 正常状態を意味します。
南京錠のU字をイメージすると
分かりやすいと思います。
← U字が下まで「カチッ!」と音がして挟めば、
完全ロック状態 = ボンネットのロック状態になります。
→ 南京錠の鍵を開けて緩めた状態(上に浮き上がる) = 車内のボンネットレバーを引いてボンネットのロックが解除された状態となっています。
ドライバー工具での押し下げ作業について
固着している場合には動作が渋く硬めなので、かなりの力が必要になります。
一般成人男性の片手だけで下に押し込んでもロックできず
両手に力いっぱい押し込まないとロック出来ないと思います。
女性の場合、全体重を乗せる勢いが必要となります。
そして、ドライバー工具でロックした状態になったら
さらにスプレーで噴射する作業も忘れてはなりません。
その後、ワイヤーを引いてロックを解除して動作確認ですね。
これらを2度繰り返した後にボンネットを降ろせば正常に動作する事が多いです。
特に大きめなドライバーで何度も押し下げて油を馴染ませる事が大切ですね。
・(+)プラスドライバー 15cm
・(-)マイナスドライバー 15cm
ドライバー工具は少し大きめの15cmがベストです。
それでもボンネットが閉まらない場合には
ロック機構の左から繋がっている
ケーブルワイヤーがNGになっている事が多いです。
ご覧の通り、ケーブルワイヤーは右側が細く(緑枠)
その先端は●丸い形をしたタイコでロック機構に引っかかって繋がっています。
車内のボンネットレバー(ボタン)を引っ張る事で
●タイコが左側に引っ張ってくれてロックを解除しています。
これによりボンネットを浮かしてくれています。
ケーブルワイヤー劣化の確認方法は、とても簡単です。
誰かにボンネットレバー(ボタン)を引いてもらいまして
1.ボンネットのロック機構がある右横の下あたりから覗き込みます。
2.左に繋がっているケーブルワイヤーがスムーズに伸び縮みするかを要チェックです。
この時、伸び縮みの動作が渋かったら
ケーブルワイヤー内部で配線が切れかかっている可能性が高いです。
黒いカバー内で見えない部分のワイヤーケーブルがスマホ充電器のように千切れかかっているという事を意味します。
その場合は交換となります。
もし、ケーブルワイヤーがNGの場合には
1.ボンネットのケーブルワイヤー部品: 1,500円~3,000円
2.作業工賃: 5,000円~8,000円
→ 最低7,000円~1万前後掛かります。
最後にボンネットの動作として
右にあるボンネット固定金具(棒)を解除してから
完全に閉じる手前状態15cm~30cmの範囲にて
手を離して最後までしっかり閉まるのが正常動作になります。
一度の閉める動作で
完全に閉まらないからといって
ボンネットが浮いた状態のまま
力任せに追加で閉めてはNGです。
簡単に曲がったり歪んだりはしませんが、やってはいけない行為と言われています。
但し、最近の軽自動車(N-BOXを含めたワンボックス系)はボンネットの領域が狭いために15~30cm程度では勢いが足らずに浮いた状態の所で、STOPして正常に閉まらない事が多いですね。
その場合は、上斜め45度(10時)から勢い良く閉めればOKです。
どの車種でも言える事ではありますが、
もしも、一度の動作で最後まで閉まらない場合には
再び黒いレバーでボンネットを全開まで開けてから
少し勢いをつけるために
上斜め45度(10時)~真横の90度(9時)あたりから
バタンッ!と閉めてみる事をおすすめいたします。
それでもボンネットが浮いた状態になってしまったり
固定金具を外してから1回の動作で
ボンネットが完全に最後まで閉まらない場合には
”油切れの前兆”を起こしている可能性が高いです。
その場合にはトラブルに遭う前の早め早めに
ラスペネ or メンテルーブを塗っておく事をおすすめいたします。
・ラスペネ 420ml(無臭版の浸透潤滑剤)
・ラスペネ 350ml(業務用の浸透防錆潤滑剤)
・メンテルーブ
・(+)プラスドライバー 15cm ・(-)マイナスドライバー 15cm
ぜひ1つの参考にして頂ければ幸いです。
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