無保険事故は国で補償されます(被害者)
● 無保険の人身事故は国で補償されます
無保険&無車検でひき逃げ事故の損害賠償金
交通事故の被害者となってしまい
相手が無保険&無車検の事故は国で補償されます。
正確には相手が自賠責保険(強制保険)に加入していなかった場合には
国で最低限の費用を補償をしてくれる
「政府保健事業(制度)」があります。
近年、ひき逃げ&当て逃げ事故が急増しております。
国(政府)が補償してくれる救済制度について
意外と知られておりませんので、簡単に解説させて頂きますね。
政府保健事業(制度)とは
どんな時に活用できるのか?
1.ひき逃げ事故
2.盗難車よる交通事故
3.相手が自賠責保険に加入していない事故(無車検含む)
上記の交通事故の被害にあった時に
政府(国土交通省)= 国が加害者の代わりに損害金を立て替えて補償してくれる制度になります。
政府が被害者を救済した後(補償金を支払った後)に加害者(事故を起こした相手)に対して、請求まで行ってくれる制度となっています。
まさに近年増えてきた加害者側が事故を起こして、無車検&無保険だった場合に使える国の救済制度となっています。
加害者に賠償資金力がなく被害者の泣き寝入りを防止するために国が設けた制度となります。
補償内容については
自賠責保険からの補償となりますので
必要最低限の補償となってしまうのですが、
・ケガの傷害事故: 最大120万円まで(治療費/休業補償/慰謝料)
・後遺障害を残した事故: 75万円~最大3000万円
・死亡事故: 最大3,000万円(介護が必要な場合は4,000万円)
但し、自賠責保険からの補償となりますので
物ではなく対人賠償 =”人に対してのみ補償”してくれます。
死亡・怪我・障害を負った時に補償される保険になります。
そのため、
”車&バイクの物”に対する補償(対物賠償)
上記については補償されずに含まれません。
あくまでも事故被害者による人身事故に関する部分のみ補償してくれます。
詳しくは自賠責保険の補償内容 簡単解説(事故後に補償される慰謝料)をご覧下さいませ。
請求条件については
「本人(被害者)」のみが可能となります。
もしくは本人から委任を受けた方のみとなります。
死亡の場合には法定相続人 or 慰謝料請求権がある方(配偶者・子供・父母)
当たり前ではありますが、事故を起こした加害者からは請求出来ません。
請求窓口については
・全国の損害保険会社の支店窓口
・農協窓口
損害保険会社については加入している代理店ではなく
損害保険会社の各支店へ出向いて窓口での手続きが必要となります。
<保険会社一覧>
あいおいニッセイ同和損害保険(株) / 損害保険ジャパン(株)
AIG損害保険(株) / 大同火災海上保険(株)
共栄火災海上保険(株) / Chubb損害保険(株)
セコム損害保険(株) / 東京海上日動火災保険(株)
セゾン自動車火災保険(株) / 日新火災海上保険(株)
全国共済農業協同組合連合会 / 三井住友海上火災保険(株)
全国自動車共済協同組合連合会 / 明治安田損害保険(株)
全国トラック交通共済協同組合連合会 / 楽天損害保険(株)
全国労働者共済生活協同組合連合会
必要書類については
・損害のてん補請求書(自動車損害賠償保障事業の申込書)
・事故発生状況報告書(具体的な事故内容の説明)
・振込依頼書(銀行口座情報の記入用紙)
・交通事故証明書(自動車安全運転センター/警察署)
・診断書(病院でもらう書類)
※ 必要に応じて診療報酬明細書+通院交通費明細書+休業損害証明書+領収書が必要となります。
・委任状(保障事業所定の様式)
1つだけ忘れてはならない注意点として
請求できる期間については時効がございます。
時効は「3年」となります。
請求には「時効」がございますので、ご注意下さいませ。
つまりは、必ず3年以内に請求を行う必要がございます。
・ケガの傷害は「治療を終えた日」から3年以内となります。
・後遺障害は「症状固定日」から3年以内となります。
・死亡された方は「死亡日」から3年以内なります。
※ 症状固定日 = 症状が安定して医学上、一般に認められた医療を行っても回復しなかった状態(医師からこれ以上治療を続けられないと判断された日)
お支払い予定日について
・早くて「6ヶ月」
・遅くて「1年以上」は掛かります。
政府(国土交通省)が金額を決定した上で
保険会社を通してやり取りが行われるために支払われるために、かなり時間が掛かります。
利用手順については、とても簡単です。
皆様が加入している自賠責保険会社へ
相手が自賠責保険に加入していなかったので
政府保健事業(制度)を利用したいのですが…
と問い合わせればOKでございます。
政府保健事業(制度)の流れ~必要書類を含めまして色々と丁寧に教えてくれると思います。
自賠責保険内での最低限の補償となってしまいますが、何も補償されずに泣き寝入りするよりはマシといった内容になっております。
残念ながら物に対する”物損事故扱い”の場合には今回の補償制度は利用出来ませんので、ご注意下さいませ。
近年増えつつある無保険の当て逃げ事故(損害賠償の行方)といったケースですね。
あくまでも人に対するケガ&死亡時の”人身事故扱い”で使える
最低限補償される国の補償制度と覚えておけば完璧です。
ぜひ1つの参考にして頂ければ幸いです。
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