バスとトラックの正面衝突5人死亡事故

バスとトラックの正面衝突5人死亡事故

対向車のはみ出し逆走事故

2023年6月18日(日)お昼頃

北海道・八雲町の国道5号線(片側一車線道路)にて

高速バスとトラックが正面衝突する悲惨な事故がありました。

北海道新聞より

ドラレコ映像を見た限りでは
(バスの後ろを走行していた車が撮影)

トラック運転手がセンターラインの対向車線を

はみ出してしまった事(逆走)が事故の原因となっていそうです。

動画を見る限りにおいては

バス側に何の過失もなさそうな感じでありました。

被害状況としましては

トラック運転手1名・バス運転手1名・バスの乗客3人

合計5人の方がお亡くなりになられています。

いずれも死因は、身体を強く打った肺や心血管を圧迫した緊張性気胸(ききしょう)・出血性ショックとなっています。

バスには乗客15名(運転手含めて合計16名)が乗車しており、

12人が重軽傷を負って病院に運ばれました。

さらにトラックの荷台で運ばれていた

ブタさんも事故の衝撃で投げ出されてしまいました。

画像ではブタさんが全員倒れた状態となっておりますが、事故直後の瞬間映像となっております。

ブタさん全員は、すぐに立ち上がっているほどまでの生命力でありました。

合計30頭中、1頭だけパニックで逃亡してしまいました。

残りの29頭は、内出血等のケガが酷い状態のために安楽死処分になってしまうとの事でした。

ブタさんもトバッチリを受けてしまいました。

今回の事故が発生した現場については

ゆるいカーブがありつつも、どこまでも真っ直ぐな道が続くようです(道幅は狭い)

過去に居眠り運転や追い越し事故で、毎年多くの人が亡くなっている場所のようです。

スピードが早い車も多く目立ちシカや動物の飛び出し事故もある一本道となっています。

よく道を利用する方より「どこまでも真っ直ぐな道で自然とあくびも出てくる(疲れていると尚更)」と語っているくらいでした。

現場近くの道路には

ところどころに道路標識による

正面衝突事故多し

50キロ制限

正面衝突事故多し

50キロ制限

「スピード落とせ」という警告&標識が目立ちます。

北海道内で5人死亡した事故は1947年の統計開始以降、10件目の事故になるようです。

八雲町では国道5号線通過の心得として

大型車と普通乗用車の「正面衝突事故」や「路外転落事故」の過去の事故を写真付きで紹介しているらしく、主な原因として「無理な追い越し運転」「ハンドル操作ミス」「脇見運転」となっています(2019年2月更新)

2004年8月 事故現場から

約1.5キロ離れた場所の同じ国道5号線でも

一般乗用車とダンプカーが正面衝突しており

乗用車に乗っていた男女4人全員が亡くなられています。

ダンプカーが反対車を走っていた事が原因となっています。

偶然にも同じ8月には軽自動車と大型車2台と相次いで衝突して

軽自動車に乗っていた男女2名が死亡しています。

とにかく正面衝突事故が多発するエリアとなっていたようです。

トラック運行会社側の会見では、勤務体制&健康状態は問題なかったようです。

バスの運転手は乗務歴15年で、今まで無事故のベテランドライバーという事でした。

いずれも60代前半の運転手になっております。

バスは函館から札幌方面へ向かう都心間高速バス(はこだて号)となりまして

乗客していた利用者からも丁寧な運転だったので、眠っていた方もいたようです。

バス側はトラックに突っ込まれる瞬間に急ブレーキをしていた事も乗客の証言から判明しております。

トラック側にはブレーキ痕がなかった事が判明しております。

今回の事故原因については

トラック運転手側の過失となりまして

・居眠り運転

・スマホのながら運転(よそ見運転)

・何らかの病気が発症して意識を失った(脳梗塞/くも膜下出血)

といった可能性が考えられそうです。

車線はみ出しの逆走だった場合には「10対0(10:0)事故」になります。

トラック側は出発した時刻から事故発生の時間帯から考えますと

居眠り事故の可能性が高いとの見方もあります。

ここで誰もが覚えて起きたい豆知識として

人間は起きてから「8時間後に居眠りが発生しやすい」といわれております。

丁度、お昼ごはんを食べた午後2時前後が

もっとも”眠くなりやすい魔の時間”と言われております。

朝6時~7時に起きたとしたら、1つの可能性として考えられそうです。

朝6時起床(午後2時頃に眠くなる)/ 朝7時起床(午後3時頃に眠くなる)

ちなみに約2年前に東京都内にてタクシー運転手が意識を失って、横断歩道に突っ込んだ事故(6人が重軽傷)では、くも膜下出血が原因となっております。

くも膜下出血 = 脳が出血する病気になります。

40歳以降から発症者が増え始めるといわれております。

また、頭部外傷や先天的な血管の形態異常などが原因で引き起こされる事もあります。

病気が発症すると、意識のある場合は突然バットで殴られたような激烈な頭痛や吐き気・嘔吐(おうと)が発生します。

出血量が多い場合は脳が圧迫されることで意識を失うことも多く、突然死の原因となり得るといいます。

さらに、手術などの治療によって救命できた場合でも後遺症が残るリスクが高く、非常に恐ろしい病気の1つとされています。

参考情報として

日本法医学会の全国調査&東京都監察医勤務の事例では

運転している方が死亡した交通事故の内、

運転中の「急病死は全体の8%」

死因の

心臓疾患が「50%」

脳血管疾患が「30%」

という事が判明しております。

大抵の場合には無事故で済むケースが多いようなのですが…?

今回のように不幸な衝突事故に至るケースが「3割」もあるそうです。

圧倒的に中年男性で、プロドライバーに多いようです。

プロドライバーは乗車時間が長く、それだけ発症の確率が高まる事も関係していますが、長時間運転&深夜勤務などのストレス等の健康面に対するリスク要因も指摘されてるといいます。

今回の事故のように運転手が死亡した場合、

刑事事件として「過失運転致死傷」になったとしても

被疑者死亡により「不起訴」になります。

トラック運転手の会社(養豚業者)には過失運転致死傷容疑で家宅捜索が行われています。

損害賠償についてなのですが、

以前のタクシー事故のケースでは交通共済保険に加入している事から

被害者 & 遺族には「金銭的な賠償はきちんと支払われます」

くも膜下出血の約9割は脳の動脈に出来た「動脈瘤」が出血して起こるといいます。

50代~60代の方の脳をレントゲンのMRI撮影をすれば、100人中4人~6人くらいが未破裂脳動脈瘤が見つかるようです。

ほとんどの方が5mm未満の小さなものなので何も症状がありません。

このように脳ドックで偶然見つかるとしても動脈瘤に気付くこともなく「持病なし」で終わる事になります。

以前にも同じような交通事故があり、タクシー会社が運転手さん全員に脳ドックを受けさせるという報道がありました。

しかし、1cmを超える大きな動脈瘤が見つかった場合、

医学的にも手術治療を勧める方が良いと考えられるのですが…?

手術をしたとしても後遺症などのリスクが伴うために小さな動脈瘤が見つかった場合にも職業が運転手だからといって、治療を強制するようなものではないらしいです。

つまりは、「全員にMRIを受けさせる」という対策だけでは上手くいかないそうであります。

他にも鶴ひろみさん(アンパンマンのドキンちゃん役)も同様に高速道路で運転中に突然、発症して意識を失ったようなのですが、他の車と接触事故を起こさなかったのが奇跡とも言われております。

タクシーの事故は「持病はなし」という事で運転手も何も悪くない事故となってしまいました。

今回の事故も居眠りではなく病気の発症が原因だった場合には「持病はなし」だった可能性が高そうですね。

ぜひ1つの参考にして頂ければ幸いです。