松山千春さんのデビュー曲 旅立ちの逸話

松山千春さんのデビュー曲

「旅立ち」の逸話

松山千春さんと言えば

誰もが一度は聞いた事があって

知っているであろう「名曲」と言われる

・大空と大地の中で

・君を忘れない

が有名であります。

そんな中、

松山千春さんのデビュー曲である

「旅立ち」の逸話(いつわ)を聞いて驚いてしまいました。

簡単に内容をまとめますと…?

・松山千春さん 当時19歳(十勝新聞社に勤務)

・1975年の全国フォーク音楽祭北海道大会に出場

・生まれ育った北海道の足寄町(あしょろちょう)から車で7時間かけるも落選
・元札幌テレビ放送放送ラジオ曲ディレクターの竹田健二さんは松山千春さんに"光るモノ"を感じた

・竹田さんは周囲の反対を押し切って自身のラジオ番組に起用

・松山千春さんにとって竹田さんは、最大の恩人である

竹田さんより

東京にいくことはない。

お前の好きな北海道で歌い続けろ。

必ず連絡するから曲を作り続けていろ!

毎週2曲作ってこい

あとは俺が全部やる

松山千春さんは約束を守り

竹田さんは辞職をかけたラジオ番組で松山さんの曲を流し、早々と高評価を得て公開放送には沢山のファンで溢れました。

レコードが発売されると同時にデビュー曲「旅立ち」は欠品が相次いだ。

デビューから2年後…

函館公演のあった

1977年8月27日の朝

竹田健二さんは36歳という若さで

この世を去ってしまいます。

死因は「急性心不全」

松山千春さんはステージの際に

必ず一輪のバラを用意するようです。

これは恩人である竹田さんに対する

最大の感謝であり、常にそばにいて見守ってくれている。

松山千春流の最大の

大いなる愛という事でありました。

後にテレビ番組では声を詰まらせて

竹田さんに対する感謝の言葉を述べています。

竹田さんが亡くなってから2年後

1979年に自身のコンサートにて

涙を流しながら

千春さんは語ります。

竹田さんが亡くなってからは

もう2年近くになるけど… 人間って非常に寂しくて、、、

2年も経つと忘れる人なんか一杯いて… オレ、嫌なんだよね。そういうの… 俺も忘れないし… みんなも…忘れないでほしい

(少し曲の演奏が流れます)

やっぱり、みんなとの出会いもそうだし、竹田さんとの出会いもそうだし

みんな知ってたら…もう、これが俺の全てなような気がする

(ゆっくり歌い始めます)わぁ~たぁ~しぃの瞳が… ぬれているのはぁ~

涙なんかじゃな・い・わ… 泣いたりしないぃ~

ありがとう…

観客からの声援は止まらず

本格的に演奏が流れます

「旅立ち」より

私の瞳が ぬれているのは
涙なんかじゃないわ 泣いたりしない

この日がいつか

来ることなんか

二人が出会った時に

知っていたはず

私の事など

もう気にしないで

貴方は貴方の道を

歩いてほしい

さよなら言わずに

笑ってみるわ

貴方の旅立ちだもの

泣いたりしない

言葉はいらない

笑顔を見せて

心の中のあなたは

いつもやさしい

 私は泣かない

だってあなたの

あなたの思い出だけは

消えたりしない

私の瞳が

ぬれているのは

涙なんかじゃないわ

泣いたりしない

ありがとうっー!

この旅立ちという曲は、松山千春さんが17歳の高校生の頃に作った曲というのだから驚きであります。

松山千春さんは他のインタビューでも以下の内容を語っておりました。

5歳離れたお姉さんの影響を受けてフォークソングというモノを知ったようです。

そのお姉さんも松山さんが42歳の時にガンで亡くなられています。

松山千春さんより

姉貴が死ぬとは思わなかったね

それは全然、思わなかったですね

あいつが”フォークソングというのを俺に教えてくれた”わけだ

シートみたいの持ってきて聞かせる訳ですよ

俺、それまでね

舟木一夫さんとか橋幸夫さんの歌ばっかりだからね
千春「姉貴、これなんだべ?」

姉「これフォークソングっていうんだよ」

千春「いいなぁ、これ」
姉「お前好きかい、こういうの?」

千春「なんか、いいなぁ」

お姉「じゃあ、もっと一杯借りてきてやるから」

それで、いっぱい聞かされましたもんね。
それが…(しばらく沈黙が続きます)

正直言って(姉)あいつがフォークシンガーなりたかったんじゃないかな。

それが、どういう訳か弟の代でフォークシンガーなっちゃったりなんかしちゃったけど。

最後に大切な事も語っておられました。

多分、この世に生まれてきた意義があるんだって

その意義を見つけ出せればね

もう全然、後悔することのないね

人生送れるんじゃないの
今ね、この人間がいてだよ?

花火あがったら、絶対みんな見んじゃん

それでパーンって鳴ったら、「おー綺麗だね」といって、しまいには拍手もするじゃん?
だけど、みんな「星」って意外とあんまり、普段見ないんだよね

けど、星はさぁ~我々が見ようが見まいがさぁ 絶対に光ってるんだよ だから、スターなんだって
俺が売れなくなろうが

誰も興味持たなくなろうが

それは全然構いません!

けど、もしあなたがね?
私のね、歌を聞いた時に「私は光ってますから」

”スター”というのは、そういうものですから

私は花火ではありませんから

当時の出来事は

松山千春さん自伝小説より

2009年には映画化もされています。

旅立ち ~足寄より~ DVD

ぜひ1つの参考にして頂ければ幸いです。