ネジをなめた時の外し方(ネジ山が潰れて空回り時の最強対処法)

ネジ穴をなめた時の外し方 簡単解説

ネジ山が完全に潰れた最悪な状態でもOK!

ネジ山をなめた時の外し方を簡単に解説しております。

(+)プラスネジをなめてしまった経験はないでしょうか?

プラスのねじ山が潰れてクルクルと

空回りしてしまった日には慌ててしまうと思います。

そんな時には誰にでも簡単に緩めて取り外す事が出来る便利な方法がございます。

今現在は必要としなくとも知識として頭の隅にいれておく事が何よりも大切になります。

誰かが困った時にも役立つ時が来るかもしれないからですね。

誰でも理解できるように1つ1つ分かりやすく

簡単に解説しておりますので、ぜひご覧になって頂ければ幸いです。

ネジ山をなめた時の対処方法としましては

下記2つの方法がございます。

1.電動ドライバー+差し替えビットを使う方法(穴をあけてネジで取り外す方法)

2.ネジなめ専用工具を使う方法(手動インパクトで叩いて緩める方法)

当方のこれまでの経験では

「100発100中」のネジ&ボルトの取り外しに成功しております。

上記2種類の方法を活用する事で、ネジをなめても外れなかった事は一度もなかったくらいであります。

この2つの方法を使う事により

ネジ山がどんなに最悪な状態になっても無事解決に至っております。

どちらの方法もおすすめではあるのですが、

個人的には(2)の方法がお手軽で確実ですね。

なぜならネジの取り外しに必要なセットで売っている物を1個購入すれば、すぐその日から出来ちゃうからですね。

もちろん(1)の方法も電動工具を購入するコスト面さえ解決出来れば、大変おすすめでございます。

ネジ山が潰れて空回りするくらいなめちゃったよ?

当方のこれまでの経験では

どんなにネジ山が錆びて酷い状態でもOKでございました。

無理に取り外そうとしてネジをなめてしまう最悪なパターンになります。

例えば、このような状態ですね。

もう(+)プラスの溝どころか?

ネジ山の溝が跡形もないくらいまでに

完全に潰れてしまい丸い状態(○)になってしまっています。

さらにネジはテーパード上の

皿ネジと言われる▽の形をしており

完全にネジが平らに埋め込まれた状態になっています。

この状態ではペンチでネジの頭を挟んで抜くネジザウルすらも使えない最悪な状況です。

試しにプラスドライバーをあて込みますと…?

クルクルと見事なまでに”空回転しかしない最悪な状態”になっています。

今回のケースではネジの大きさ(サイズ)も小さいから厄介です。

もうどうする事も出来ない絶望的な状況に陥っています。

このような最悪な状況からでも全てのネジを緩んで外してきた経験がございました。

もちろん、数十年に及んで頑固なまでに硬く錆びてしまったネジにも対応しております。

どんな最悪なネジでも緩めてきた経験がございましたので、ネジをなめて困った方に対して紹介したいと思いました。

その前にネジが硬くて回らない固着した初期状態(軽症)であれば

まずは下記3点の方法を試してみる価値は十分にございます。


1.ネジザウルス(万能ペンチ)

万能ペンチでネジの頭を掴んで外す方法になります。

ねじ頭を掴む部分が独自の技術にて完全密着状態にしてくれます。

【万能ミニタイプ】ネジザウルスGT(対応ネジφ3~9.5mm用/全長16cm)

【万能の強力版】ネジザウルスRX(対応ネジφ3~15mm用/全長20cm)

【細長Ver】ネジザウルスZ(対応ネジφ2~5.5mm用&/全長19cm)

2.最強のネジ緩め円滑剤「ラスペネ」

いわゆるネジが硬くて回らず

固着時に取り外すベストな方法になります。

ラスペネ 350ml(業務用の浸透防錆潤滑剤)

プロの修理工場&現場で使われるA121後続の新型で「超強力版」になります(無臭版との違いは浸透しづらい所でも有効な極圧剤にてフッ素樹脂が配合されており、揮発性のある円滑油 = 石油系溶剤が350ml全容量に含まれています。噴射後に跳ね返って飛び散りやすいですが、最強です)

初期症状の場合にはラスペネの円滑剤で何とかなる場合もございます。

もちろん、ネジをなめてしまった後の緩める際にも一緒に使用する事により絶大の効果を発揮します。

何らかの物を緩める用途においては、クレ556(CRC556)とは比べ物にならないくらいまでに一家に一台あっても絶対に困らない最強の円滑剤だと思っています。


3.輪ゴムを使う方法

他にもネジ穴をなめたり、潰れてしまっても

まだ軽症の場合には

(平たい)輪ゴムを使う方法も試してみる価値があります。

まずはお金をかけずに身近な物を使って出来る事からですね。

手順は、とても簡単です。

きし麺うどんのような平たい輪ゴムを

ネジ穴の頭のプラス(+)部分にのせて密着して緩める方法になります。

ネジ穴の上に平な輪ゴムを置いてからドライバーを回す事で、軽い潰れ&なめ程度なら密着してくれる可能性を秘めています。

平たい輪ゴムがなければ、通常の輪ゴムでもOKでございます。

上記3点の方法については今後のために覚えておくと便利ですね!

他に豆知識として

ネジやボルトに使われる「鉄」については

・熱を与えると膨張します(広がります)

・冷ますと縮小します(縮みます)

そのため、鉄のねじボルト&ナットを緩める場合にはガスバーナーヒートガン等の火であぶる方法も一時的にボルトが膨張して広がるので効果的(有効)と言われております。

ボルト側を加熱した場合にはナットよりもねじボルトが膨張して広がるので、サビた部分が強く押される事で剥がれて緩みやすくなります。

サビよりもボルトの方が早く縮小する事で隙間が出来まして、緩みやすくなります。

これはナットとボルトでは熱が伝わる早さが異なるためです。

ナット側を加熱した場合にはナットが膨張して広がりますので、緩みやすくなります。

以上の事から

・ボルトを加熱した時は「十分に冷めてから回して緩める」

・ナットを加熱した時は「加熱直後にすぐ回して緩める」

と覚えておけばOKでございます。

追加: 上記の方法については今後のために覚えておくと便利ですね!

電動ドライバー+差し替えビットを使う方法(穴をあけてネジを取る)

電動ドライバーといっても

数万円もする高価な物は必要ありません。

まず必要になる物は下記2点になります。

電動ドライバー本体 + ビットセットになります。

小さなネジを取り外す場合には

ベッセルの充電式 電動ドライバー(ドラボール)

普段使いのドライバー工具として使用する分には全然問題ないのですが、

ネジをなめてしまった時のドリルで穴を開ける用途には皿ねじと言われる本当に小さなネジ用のみに活用できます。

中~大のネジを取り外す場合には

マキタのインパクトドライバー(新型/軽量/トルク25Nm/バッテリー1.5Ah2本付き/充電器付)

取り外したいネジ山の大きさに合わせて電動工具を使い分けるのがベストだと思っています。

小さなネジの取り外しであれば、ベッセルの電ドラ(簡易電動ドライバー)でも十分ですね。

直径3~4mm(M3~M4)以下のミニの皿ねじであればベッセルの電ドラで十分になります。

少し大きな中~大ネジ山で使う場合には電ドラでは明らかに力不足となります。

直径4~8mm(M4~M8)の標準ネジ山で使う場合には電ドラでは力不足となります。

マキタのピストル型でもネジの穴開け作業においては、少し厳しい印象を受けています。

最初にドリルで穴を開ける時に力不足で止まってしまう事が後に判明しております。

そのため、最初の穴あけにも十分対応できるマキタの14.4Vインパクトのトルク(パワー)が丁度良いくらいです。

参考例として

上記のM5(ネジ山の直径5.5mm)以上の六角穴付きボルトでも

ピストル型のインパクト(25Nm)では空回転するだけでドリルの穴あけはNGでした。

詳しくは六角穴付ボルトをなめた時の外し方(M5以上)にて解説しております。

上記の手順にて取り外す必要がございます。

マキタのピストル型では小さな皿ネジの穴あけ作業には向いているのですが、M4~M5の標準ネジに対しての穴あけ作業には少しパワーが弱い感じです。

ベッセルのドラボールでは小さな皿ネジで何とか穴が開けられるパワーとなります。

ちなみにネジを締める&緩めるといった目的用途においてはマキタのピストル型&14.4V(一般家庭用18V)のどちらを選んでも大丈夫です。

ベッセルのドラボールは、ネジの緩みや締めのちょっとした気軽な作業向けといった感じですね。

次に必要になる物としまして

なめたネジを取り外すために必要なドリル&ネジ部の差し替えビットになります。

ドリルの削り用 & ネジ部の緩め用とサイズごとに

1本で上下セットについているのが最大のポイントになっています。

毎回、削るドリルと緩めるネジ部でビットを探さなくて良いのが良く考えられていますね。

いずれも小さめなネジ限定になってしまうのですが、これが非常に使い勝手が良く、とても重宝しております。

昔ながらのドリルで穴をあけてから逆タップ(エキストラクター工具)を使ってネジを取り外す手法を簡単かつ1つにした商品になっています。

逆タップ(エキストラクター)= ネジの頭が取れた最悪状態&完全にサビで固着したネジに対して、ドリルで穴を空けて新たなネジ山を作って左回しの緩める方向で取り外す昔ながらの手法になります。

差し替えビット(フルセット)

M3~M8ネジはずし用ビット3本組セット

最初から3本セットを購入しておけば、大変お得です。

単品のバラで購入するよりも1本お得になります。

当方が失敗したケースとなりますが、単品で1本ずつ購入すると損をしてしまいます。

単品はダメになった時に購入がベストです。

対応しているネジについては

・小ネジ

・ネジ

・タッピングネジ

といった感じで一般的に使われているネジであれば、ほとんど対応しています。

手順は、とても簡単です。

1.電動ドライバーにドリルビットを差し込みます。

この時のポイントとして

色付き(黄色)ではない側のビット = 一番最初の手順で「穴を開けるために使うビット」

と覚えておけばOKでございます。

・M3~M4のビット = 黄色
ネジ山の「直径3~4.5mmに対応」
・M5~M6のビット = 赤色
ネジ山の「直径5~6mmに対応」
・M6~M8のビット = 青色
ネジ山の「直径6~8mmに対応」

と思って頂ければOKです。

M数字 = ネジ山の直径●サイズに対応しています。

例:M3~M4 = ネジ山部分の●サイズが直径3~4mmという意味になります。

ドライバーを差し込む頭の直径サイズではありませんので、ご注意下さいませ(ネジ山の●部分になります)

まずは穴をあけて削るために

ドリル部分を取り付ける必要があります。

・色なし側 = ドリル部分になります。

・色付き線側 = ねじ部分になります。

黄色が持ち手の根本に入っている事が確認できますね。

後は緩める方向 = 反時計回り = 左回りで穴を開けていきます。

2.ドリル部で穴を「2~3mm」開けます。

後は緩める方向 = 反時計回り = 左回りで穴を開けていきます。

この時の穴の開け具合として

約2mm~3mm程度と思って頂ければOKです。

穴を開けすぎず、浅すぎない程度ですね。

見極めポイントとしましては

反対側のネジ部にした時に、しっかりと固定されているかどうかが1つの目安になります。

最後に

ビットを

色付き(黄色)の

ネジ部に差し替えて

ネジ部分にあたる黄色が

先端にきている事が確認出来ますね?

3.ネジ部で反時計回り = 左回しで緩めるだけになります。

最初から最後まで左回し(反時計周り)= 緩める方向に回すと覚えておけばOKでございます。

の時の取り外し方法は、ビット側を右回しにして緩めればOKです。

もしも、作業完了後にネジ部分からビットが外れない場合には

ネジザウルスの出番にてペンチを使って緩める方法がおすすめでございます。

ネジなめ専用工具の手動インパクトを使う方法(叩いて緩める)

まず必要になる物は下記2点になります。

まずはハンマー(トンカチ)が必要になります。

100円均一の「ハンマー」でOKです。


シンプル本体セット(M2~M6ネジ用)

ネジ取りインパクト本体(M2~M6のネジ用)六角非対応

本体フルセット(六角の対応も必要な方)

ネジ取りインパクト本体フルセット(M2~M6のネジ~六角まで対応)

手順は、とても簡単です。

1.付属ビットをハンマーで何度か叩き込めばOKです。

必ず同じ箇所に固定して

食い込みの溝を作る事が大切になります。

2.ネジを緩めます。

食い込みが出来上がりましたら

ビットを手動インパクト本体に接続します。

この時に絶対に忘れてはいけないのが本体の設定です。

L = 緩(ゆる)める方向になっている事を、しっかり確認する事が大切です。

下側に押しながら回すとRにも切り替わります。

R = 締(し)める方向の設定があります。

必ず黒い△マークが

Lに設定されている事をご確認下さいませ。

準備が整いましたら

本体に付属ピットにカチッと接続します。

手動インパクト本体の上部をハンマーで思いっきり叩いていけばOKです。

トンカチで叩いて衝撃を与えるごとに緩む方向へ自動的に回転してくれます。

最初に大打撃を与える事で、最大45度(15分程度)まで緩みます。

この方法にて固着したネジから錆びたネジを緩んでくれる仕組みとなっています。

3.最後にネジを取り外します

緩んだ事を確認できましたら

そのままネジを反時計(左回り)に回して

ネジを取り外すだけでOKになります。

なめたネジを取り外す具体的な手順方法

冒頭で紹介させて頂いた通りの内容で

大変恐縮なのですが、

(+)プラスネジの

溝がないくらいまでに

空回転の酷い状態になっています。

ハンマーで叩く事により

ネジに喰い込み縦溝を作ってくれます。

ビットに対して

トンカチ(ハンマー)で

叩き込んで縦溝を作ります。

縦に溝が出来ている事が

きちんと確認できます。

後は本体に接続して

トンカチで叩いて緩めるだけですね!

すると…?

ご覧の通り、きちんと緩んだ事が確認出来ました。

「え、嘘でしょ?」と思うくらいまでに緩む事が出来ます。

これがテコの原理というものであります。

これまで当方では長年に渡りまして

錆で固着した頑固なネジも完璧に緩む事が出来ています。

万が一、刃先が欠けてしまっても大丈夫です。

きちんと単品で400円前後で購入出来ますので、ご安心下さいませ。

さらには

固着した六角ナットの緩みにも大活躍します(六角ソケットにも対応)

なめたネジ外しの本体は手動ミニインパクトの役割があります。

ネジ緩みの外し以外に六角ナット(ソケット)にも使えちゃうのです!

一見すると…?

元から付属してある根本の黒いソケット(ビットアダプター)は外せないタイプと思いがちですね。

実は黒い根本のソケット(ビットアダプター)は簡単に外す事が出来ます。

黒い根本を引っ張って抜くだけで簡単に外れます。

少し硬めになっておりますので、少し力が入ります。

黒いビットアダプターを外しますと…?

六角差込口については

6.35mm(1/4)サイズになっているのです。

嬉しい事に一般的に使われる六角ソケットサイズと同じ設計になっています。

お持ちになっている

六角ソケットに差し替えるだけで…?

六角ナット用の緩み外しに

見事なまでに変身しちゃいます。

後はネジの緩みと同じように

緩めるために「L」に合わせて

ハンマーで叩けばOKでございます。

とても便利ですね。

今回、使った物は以下の通りになります。

電動用ネジ外し本体(1)の手順

ベッセルの充電式 電動ドライバー本体

M3~M8ネジはずし用ビット3本組セット

手動用ネジ外しインパクト本体(2)の手順

ネジ取りインパクト本体+2本セット(M2~M6のネジ用)

ネジ取りインパクト本体+フルセット(M2~M6のネジ用/六角は4mmまで対応)

ぜひ1つの参考にして頂ければ幸いです。

ネジをなめた時の外し方(ネジ山が潰れて空回り時の最強対処法)

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