東名あおり運転死亡事故 懲役18年→最初からやり直し裁判で再び無罪主張(異例)

● 東名あおり運転 夫婦死亡事故
懲役18年→最初からやり直し裁判で再び無罪主張(異例)
2017年6月5日(月)の夜
神奈川県大井町の東名高速道路で夫婦2人があおり運転により死亡した事故がありました。
きっかけは、東名高速パーキングエリア内にて駐車の仕方を注意した些細な事からはじまったのですが、あおり運転の末に急停車させられて後続トラックに跳ねられて夫婦2人が亡くなれています。
時が流れるのは早いもので、もう5年も前になるのですね。
当時、連日報道されるくらいまでにテレビ&ネットでも話題になるくらいの煽り運転事故(事件)になっていました。
色々な所で報道されたので、記憶に新しく覚えている方も多いのではないでしょうか?
当方では、てっきり決着がついていたのかと思っていたのですが、まだだったようです。
東名あおり運転 夫婦死亡事故について
簡単に現在までの経緯をご説明させて頂ければと思います。
ことの始まりのきっかけは、パーキングエリアでの停車方法を注意された事に腹を立てて夫婦が乗る車に対して、あおり運転を繰り返したとされています。
被害者の萩山さん夫婦が大井町のパーキングエリアで、変な停め方をしていた石橋被告を注意した事から始まります。
この注意を受けて、石橋被告はカチンと頭にきてしまいます。
その後、萩山さん夫婦の車に対して煽り運転を繰り返してしまいます。
最終的に危険であろう高速道路の追い越し車線上にて無理やり停止させた上で、自らが車から降りて萩山の胸ぐらを掴みにいっています。
車を無理やり停止させた事が原因により、後続から来たトラックに跳ねられて夫婦2人が死亡してしまった悲しい事故(事件)になります。
夫婦が乗る車には合計4人で二人の子供たち達も乗っていました。
娘さん2人はケガをしてしまったのですが、幸いな事に命は助かっています。
この事故により石橋被告は、あおり運転で夫婦2名を死亡させたとして
危険運転致死傷(自動車運転処罰法違反)の罪に問われていました。
その間、裁判が行われておりました。
事故から1年半年後、
2018年12月 横浜地裁の一審より
検察が求める求刑23年に対して
懲役18年の有罪
といった判決が出ています。
しかし、2019年12月 東京高裁の二審では
裁判の手続きに違法な点があった
として、一審の横浜地裁の判決を棄却して審理を差し戻す判決が言い渡しました。
簡単に言いますと「裁判をやり直して下さい」という事になります。
やり直しとなってしまった原因については
一審の横浜地裁の裁判官より
当初は「危険運転致死傷の成立は認められない」と言っていたのに対して…?
最終的に考えをコロリと変えて
危険運転致死傷(自動車運転処罰法違反)の有罪判決
を言い渡しています。
これに対して、二審の東京高裁では
「言っている事と判決内容がおかしいので、最初から裁判をやり直しして下さい」
という異例の判決を出しました。
裁判の手続きが「違法といった理由で判決がやり直し」になるのは異例となります。
今回の差し戻し審では、改めて裁判員が選ばれてイチから裁判がやり直しとなります。
つまりは、
危険運転致死傷(自動車運転処罰法違反)の有罪として 懲役18年までは判決は仮で決定していたのにも関わらず 最初から全てやり直しの裁判になってしまったのです。
気を取り直して
2022年1月27日(木)午前11時
横浜地裁にて再び最初からやり直すための裁判が開かれました。
まったく同じ流れになれまして
危険運転致死傷(自動車運転処罰法違反)に問われている
石橋被告より
・自分は事故になるような危険な運転はしていない ・人がけがをしたり亡くなったりする事故はしていない
として以前と同様の「無罪」を主張しました。
この裁判は2月18日(金)までに全13回が予定されています。
再び「危険運転致死傷罪」が成立するのか?どうかが注目されています。
トラック運転手は業務上過失致死罪で書類送検の「不起訴」になっています。
過去の判例として
北海道で起きた4人死亡の危険運転致死傷(+1名の娘さんは重度傷害の後遺症)では懲役23年の交通事故があります。
そのため、今回の東名夫婦死亡事故でも検察から求刑23年を要求されていたようであります。
その後、
2022年6月6日(月)午後1時30分
横浜地裁にて差し戻し審によるやり直し裁判の判決が出ました。
詳しい事故内容とこれまでの経緯については以下にまとめております。
それから2年後…
再び時代は繰り返されるように
(東名あおり死亡事故が忘れ去られるように)
2019年8月10日(土)の真夏
茨城県守谷市の高速道路で発生した
常磐道あおり運転事件の真相(妨害運転罪)が起きてしまいます。
さらに2年後の春…
常磐道あおり運転を参考にするかのように
(停め方までも一緒で、ひょっこり顔も出します)
2022年4月にはド派手なピカチュウカラーによる
千葉のあおり運転 偽造ナンバーにご用心も起きております。
このように懲りずに2年~3年周期で、あおり運転(危険運転)が大きく話題となっております。
これらの事故から学べる教訓として
トラブルのきっかけとなってしまった人に注意する言い方にご用心(些細なきっかけで殺人)という事を忘れてはなりません。
そもそもの原因であった”非常識な迷惑駐車”こと無断駐車の撃退法(正しい対処方法)もですね。
もし、あおり運転の被害に遭われましたら
上記を頭の隅に入れておけば、完璧となります。
唯一、石橋被告にはユーモア感と言いますか注意されたトラブル時の論破術(恐怖感を与える方法)が足りなかっただけかもしれません。
ぜひ1つの参考にして頂ければ幸いです。